2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14084208
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
本村 陽一 産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 主任研究員 (30358171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 思朗 統計数理研究所, 調査解析実験研究系, 助教授 (30336101)
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Keywords | ベイジアンネット / 確率伝搬法 / 確率推論 / 確率モデル / 人工知能 / 近似計算 / 情報幾何学 / 低密度パリティ検査符号 |
Research Abstract |
今年度の研究では、昨年度開発した確率伝搬法の近似アルゴリズムの改良を引き続き進め、性能改善のための手法の検討、提案、実装と計算機実験による性能評価を行った。具体的には収束性を向上するための緩和的方法と従来の安定化法であるモーメント項を導入したアルゴリズムの実装を行い、実験的に評価した。さらに緩和率を動的に制御する方法を開発し、収束性を高めながら、解の精度低下による影響を最小限に抑えるためのプログラム実行方式を開発した。この結果に基づき、特許出願を行った。また現実的な場面で確率推論アルゴリズムを適用するための社会的、工学的に有効なベイジアンネットワークモデルの構築手法、アルゴリズムの適用方法についても検討した。とくに従来の多変量解析的な手法、データマイニング的手法、パターン認識的手法、心理的調査手法など多分野にわたる横断的な問題を、問題解決の観点から概観し、それらに対する確率伝搬法を適用するための方法論としてベイジアンネットによるモデリングによる一般化と、personal construct理論との関係性を明らかにした。その結果、効率的な事前知識の収集とモデル構築が加速できるとともに、従来評価グリッド法が適用されていた分野に確率伝搬法を導入することが可能になった。これにより本研究の成果を速やかに実社会へ還元できることが大きく期待できる。また理論面では情報幾何学による数理的構造の解析を進め、これらの実験結果を理論的にも検証した。誤り訂正符号の手法である低密度パリティ検査符号のための確率ネットワークについてもその振る舞いや数理的な構造を解明し発表を行った。
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Research Products
(7 results)