2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14087206
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
石田 直理雄 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門生物時計研究グループ, 研究グループ長 (00344234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 歴 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門生物時計研究グループ, 研究員 (70358125)
霜田 政美 独立行政法人産業技術総合研究所, 農業生物資源研究所, 主任研究員 (80344000)
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Keywords | 体内時計 / 種形成 / 分子生物 / 時計遺伝子 / 交尾 / 行動 / ショウジョウバエ / 網羅的解析 |
Research Abstract |
我々はショウジョウバエD.melanogasterの交尾リズムが正常雌のCT12付近で抑制される事を報告してきた。ただし、TIM変異株ではこの抑制が見られない。この交尾行動抑制に関る分子機構を明らかにする目的で本年度はcDNAマイクロアレイ解析(アフィマトリックス社)を行った。CT12付近で抑制蛋白質が働いていることから約3時間前のCT9付近でmRNAの変動が見られる遺伝子を網羅的に探索するために、この時間帯で正常CartorS♀でTIM変異株♀より発現の多い遺伝子を選択した結果、ショウジョウバエ全遺伝子13,800の内から2078個に絞られた。その後これら遺伝子群の内でCartorS♀でCartorS♂より発現の上昇しているものを選択すると約400個まで絞られた。(P<0.06)驚くべき事にはこの中に24個の卵形成(Oogenesis)関連の遺伝子が含まれた。この事からショウジョウバエ♀個体の中で卵形成が盛んに行われている日周時間帯では、交尾活動が抑制される事が推定された。この現象は、未成熟卵の受精による生命力の低い次世代嫡子の産生を抑制する分子機構としては重要なものと考えられた。
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Research Products
(4 results)