2002 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーション時代における国際犯罪と人間の安全保障に関する総合研究
Project/Area Number |
14101007
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
上田 寛 立命館大学, 法学部, 教授 (90093195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薬師寺 公夫 立命館大学, 法学部, 教授 (50144613)
松宮 孝明 立命館大学, 法学部, 教授 (80199851)
大久保 史郎 立命館大学, 法学部, 教授 (90066720)
山下 眞弘 立命館大学, 法学部, 教授 (20108781)
三木 義一 立命館大学, 法学部, 教授 (90102467)
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Keywords | ヒューマンセキュリティー / グローバリゼーション / 国際組織犯罪 / 汚職・企業犯罪 / 国際人権 |
Research Abstract |
本年度は、5年間の長期研究の初年度として、とりわけ情報収集に重きをおいた。内にあっては、研究会を月1回のペースで定期的に開催した。なかでも、テーマの性質上、官学の連携が必須であるので、行政との情報交換を重視し、経済産業省、警視庁、法務省の担当者を招聘した。また、英国および米国の国際刑事法ないし国際経済法の第一人者を招くことができた。これらの研究会を通じ、日本における本問題の研究基盤作りが一定進んだものと考えている。また、報告者の提供によるものだけでなく、研究会の準備等を通じて、年報や統計を中心とした資料の収集もはかどった。 外にあっては、研究協力者を含めて15名近いメンバーが、現地調査に出た。帰国後、それぞれの成果が各種専門雑誌の紙上で報告されている。そこで形成した情報ネットワークを基に、15年度12月には、「国際組織犯罪」に関するシンポジウム(参加者100名前後)、16年度12月には、「グローバリゼーションとヒューマンセキュリテイー」に関する大シンポジウム(参加者250名前後)の開催を計画できるまでにいたった。国際組織犯罪については、12月5日、6日の両日に欧州と米国のこの問題に関する第一人者ならびに日本の学界および行政の専門家を招き、テロ、汚職から企業犯罪にいたるまで、様々な類型の組織犯罪の理論的分析を試みる。本年度も、現地調査をさらに進め、二つのシンポジウムに成果としてまとめていく予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 松宮孝明: "実体刑法とその『国際化』-またはグローバリゼーション-に伴なう諸問題"法律時報. 75巻2号. 25-30 (2003)
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[Publications] 薬師寺公夫: "国家責任法典化作業における私人行為と国家の注意義務-伝統的アプローチの軌跡"立命館法学. 286号. 288-316 (2003)
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[Publications] 大久保史郎: "グローバリゼーションと安全保障-『人間の安全保障』と平和的生存権論"法律時報増刊『憲法と有事法制』. 単行本. 290-295 (2002)
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[Publications] 上田寛: "犯罪現象の変化をどう見るか-刑事立法問題を契機としての省察-"ヒストリアユリス 比較法史研究. 11号(近刊). (2003)
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[Publications] 三木義一: "意識的貸倒損失の計上と脱税"税研. 103号. 96-102 (2002)
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[Publications] 山下眞弘: "株券失効・所在不明株式売却・端株等買増制度"ジュリスト. 1229号. 20-25 (2002)