2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14102004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 勝彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00111914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 勉 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10125677)
佐々木 節 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (70162386)
川崎 雅裕 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (50202031)
須藤 靖 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20206569)
白水 徹也 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (10282716)
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Keywords | 宇宙論 / 超新星 / 宇宙線 / 重力理論 / 素粒子的宇宙論 / 構造形成 / ニュートリノ / バリオン数生成 |
Research Abstract |
超新星からのニュートリノ放出時のニュートリノ振動について解析し、宇宙初期の超新星起源背景ニュートリノの観測可能性が振動の効果により大きく高まることを示した。超対称性理論の枠組みでバリオン生成機構であるアフレック・ダイン・メカニズムに伴って作られるQボールの宇宙論的進化を有限温度の効果を取り入れて解析した。ブレーンワールド宇宙の観測的実験的検証を念頭に置いた基礎研究を行った。高次元時空の宇宙背景輻射の揺らぎへの効果の評価に必要な短波長モードを落とした有効理論の導出の定式化を行った。また、高次元ブラックホールの実験検証を睨み、高次元時空の漸近構造の解析を行ってきた。マイクロ波背景放射スペクトルですでに発見されているバリオン振動と同じ効果が、天体の空間分布においても見られることを、SDSSクエーサー分布を用いることで初めて示すことに成功し、宇宙定数とバリオン数密度に対する観測的制限を得た。 ブレーンワールド宇宙の現実的な模型を考えるために、Dブレーン上の重力理論の解析を行った。その結果、ブレーン上の有効重力定数が超対称性或いは宇宙項によって支配されていることがわかった。また、ブレーン上の宇宙膨張の発展方程式への高次補正項がバリオン数非保存過程や自発的CP破れを誘導する可能性について考察を行った。一方で、宇宙論的なスケールでの重力理論への制限を、現象論的なモデルを仮定しSDSS銀河を用いることで行った。 不安定粒子が元素合成に与える影響を崩壊生成物がハドロンの場合について詳しく調べ、不安定粒子の存在量や特性について一般的な制限を得るとともに、それを超対称性理論に現れるグラビティーノに適応し、インフレーション宇宙の再加熱温度に対する厳しい制限を得た。
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Research Products
(14 results)