2002 Fiscal Year Annual Research Report
高温超伝導線材の微細構造電磁現象を基礎とした交流電気機器への応用要素技術の体系化
Project/Area Number |
14102019
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
塚本 修巳 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30017975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 聡 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (70293199)
雨宮 尚之 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (10222697)
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Keywords | 交流損失 / 交流超伝導線材 / ビスマス系線材 / イットリウム系線材 / 磁気ナイフ法 / カロリメトリック / 集合導体 |
Research Abstract |
本年度の研究成果 ・Bi(ワイドスペース)線材の外部交流縦磁界を印加したときの通電損失および磁化損を電気的測定法によって測定し,これらの和により全損失を求めることができた.また,このとき,部分的な交流損失測定の自動測定化を行った. ・Y系線材では,直流磁界を印加するために伝導冷却超伝導マグネットや交流マグネットを用いて外部直流磁界を含む種々の外部磁界を印加し,交流損失を測定するシステムを構築し,いくつかの線材の交流損失を測定し,交流損失のデータを蓄積することができた. ・Y系線材の断面内の磁界電流密度分布を磁気ナイフ方式によって測定を行った. ・集合導体などの複雑な磁界環境下での交流損失測定に優位なカロリメトリック法による損失測定をおこない,電気的測定法で得られた結果との比較を行った.両方法によるある条件のもとでの全損失測定結果は良く合っており,電気的測定法に用いているスパイラル電圧リードループの実験結果の妥当性を示すことができた.また,Y系線材により簡易的な集合導体のモデルを数値解析によって検討を行った. ・コイルの交流損失測定に関しては,Bi系パンケーキコイルの直流通電・交流外部磁界中における磁化損失と動的抵抗損失を測定するシステムを構築し,これらの和により全損失を求めることができた. ・YBCO導線を用いたマグネットの安定化とクエンチ保護の研究では,数値解析により適正な量の銅を付加すれば,導体が断熱状態であってもホットスポットによる導体の損傷を防ぐことが可能であることが示された.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 柳原康宏, 塚本修巳: "カロリメトリック法による高温超電導集合導体の交流損失測定"電気学会研究会資料. 69-73 (2002)
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[Publications] 付猷昆, 塚本修巳, 古瀬充穂: "液体窒素冷却Y系高温超電導コイルクエンチ保護の検討"第67回2002年度秋季低温工学・超電導学会講演概要集. 106 (2002)
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[Publications] 小川純, 塩川仁, 塚本修巳: "YBCO導体のテープ線材に平行な交流外部磁界を印加した場合の通電損失特性"第67回2002年度秋季低温工学・超電導学会. 198 (2002)
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[Publications] 小川純, 塩川仁, 塚本修巳, 綾井直樹, 林和彦: "Bi2223ワイドスペースツイスト線材の交流縦磁界中における交流損失"電気学会研究会資料. 57-62 (2002)
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[Publications] J.Ogawa, O.Tsukamoto, M.Ciszek, N.Amemiya, S.Fukui: "AC Transport Current Loss Characteristics of Twisted Multifilament Bi/Ag Sheathed Tape Subject to AC longitudinal Magnetic Field"Advances in Cryogenic Engineering. 48B. 740-747 (2002)
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[Publications] 付猷昆, 塚本修巳, 古瀬充穂: "銅安定化YBCO導体コイルのクエンチ保護"平成15年電気学会全国大会講演論文集. 5. 267 (2003)