2003 Fiscal Year Annual Research Report
建設副産物・廃棄物のGPSによる管理と再利用システムの構築
Project/Area Number |
14102027
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
市川 新 福岡大学, 工学部, 教授 (80010677)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浮田 正夫 山口大学, 工学部, 教授 (60035061)
島岡 隆行 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80202109)
樋口 壮太郎 福岡大学, 工学部, 教授 (90352228)
鈴木 慎也 福岡大学, 工学部, 助手 (00341412)
松藤 康司 福岡大学, 工学部, 教授 (40078663)
|
Keywords | 建設廃棄物 / 不法投棄 / 電子マニフェスト / GIS / GPS / 電子荷札 / 車両追跡 / 焼却場解体 |
Research Abstract |
昨年度完成させた建設廃棄物に関する「電子マニフェスト」と、「運搬車両追跡システム」を連動させたシステムの試運転と、その使い勝手の改善が本年度の主な研究成果である。実用面では、熊本県本渡市の旧本渡地区清掃センターの焼却炉解体現場で、建設廃棄物の発生状況と、その搬出・処理の実態を建設会社の協力の基に実施し、併せて本研究で開発したシステムの試験運用を行った。そこで得られた知見を基にしたシステムの改善は、以下の通りである。 (1)参加業者へのサービスの導入:完成させたシステムが広く利用されるためには、単なる廃棄物の追跡だけではなく、参加業者にとっても利便がある必要がある。運搬業者でいえば、このシステムが車両管理にも応用できること、排出業者では、多量のマニフェストの集計等の管理が容易になることであり、そのためweb対応とした。 (2)自重計の活用:実際にも、建設現場には「トラックスケール」がなく、排出時に重量を記載することは不可能であり、中間処理場か最終処分場に到着した時点で行われる計測結果を後付けでマニフェストに記載している。そこで、大型ダンプに設置が義務付けられている自重計を廃棄物管理に応用するシステムを取り入れた。 (3)2次マニフェスト:建設現場が発行するマニフェストは1次マニフェストといい、それを引き受けた中間処理場が搬入物から排出する廃棄物を2次といい、排出業者は2次廃棄物まで責任を持たなければならない。しかし、建設廃棄物の多くは再利用が可能なため、2次廃棄物になるのは発生量の2%程度と少なく、1次マニフェストとの関連が薄れている。そのような状況下での廃棄物の責任を全うすべきシステムを提案した。 以上のほか、将来の建設資材の再利用のための市場システム構築の参考となる解体自動車から発生する中古部品市場調査とその改善案の提言、処分場からの浸出水発生のメカニズムを推定する水文モデルの開発を合わせて行った。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 谷口健太郎, 福本茂朗, 市川 新: "建設廃棄物に関する電子マニフェストおよびGPSによる管理システムの提案"第31回環境システム研究論文発表会講演集. 31. 337-345 (2003)
-
[Publications] 江口泰太, 市川新, 山本俊浩: "シュレッダーダスト削減に向けての自動車補修部品市場の確立に関する研究"第14回廃棄物学会研究発表講演論文集. 14. 159-161 (2003)
-
[Publications] Yamashita, M. A.Ichikawa: "A Study on the Unit Hydrographs with US SCS Method Regarding to Infiltrations"Inter Symposium on Disaster Mitigation and Basin wide Water Management. 1. 168-177 (2003)
-
[Publications] 金築優, 中山裕文, 島岡隆行: "再生土木資材の需要に及ぼす市場と法規制の影響分析"第31回環境システム研究論文集. 31. 327-332 (2003)
-
[Publications] 横山道子, 市川 新: "学問の府:東京大学の分別収集"都市と廃棄物. 33-5. 68-84 (2003)
-
[Publications] 藤川洋平: "建設廃棄物の発生量および再生利用量の予測に関する研究"山口大学大学院理工学研究科環境強制工学専攻修士論文概要集. (2004)