2003 Fiscal Year Annual Research Report
中性子線照射による原子炉構造材料の経年劣化と磁化過程の相関に関する研究
Project/Area Number |
14102034
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
高橋 正氣 岩手大学, 工学部, 教授 (50003851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
籏福 寛 岩手大学, 工学部, 助教授 (20003866)
鎌田 康寛 岩手大学, 工学部, 助教授 (00294025)
越後谷 淳一 岩手大学, 工学部, 教授 (00005539)
ムンタズ ハリド 岩手大学, 工学部, 助手 (60322963)
菊池 弘昭 岩手大学, 工学部, 助教授 (30344617)
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Keywords | 非破壊検査 / 磁性 / 原子炉構造材料 / 照射効果 / 格子欠陥 / 塑性変形 / 低合金鋼 / ステンレス鋼 |
Research Abstract |
岩手大学を中心にして基礎実験及び模擬実験を行い、日本原子力研究所(原研)で実際の照射実験を行った。以下に本年度の研究実績概要をまとめる。 (1)岩手大学 (1)鉄単結晶・多結晶・圧力容器鋼についてマイナーヒステリシス法を適用し、それぞれの磁気パラメータの結晶粒径依存性、転位密度依存性について明らかにすることができた。(2)照射脆化模擬実験として、Fe-Cu合金の熱時効材を用意し、Cuの析出と磁気特性の相関について明らかにすることができた。(3)シャルピー試験片専用の非破壊磁気計測装置の2号機について、ホールセンサーを導入し改良した。(4)平板用のヨーク型非破壊磁気計測装置を用いた実験を行い、磁気cパラメータの逆解析問題について検討した。(5)ステンレス鋼およびAlloy600の熱鋭敏化と磁気特性の関係について明らかにした。(6)照射前試料の磁気特性・機械特性・構造・超音波特性を測定した。 (2)原研 原研東海研究所・大洗研究所の照射実験の専門家と検討を重ねて助川電気工業に依頼し、一回目照射試験用キャプセルの組立を行った。H16年1月末に照射試験を開始し、世界で初めて中性子照射中の圧力容器鋼のその場磁気特性計測に成功した。現在も照射中でH16年7月に照射が終了する予定である。同時に第二回目照射試験用(H17年1月照射開始予定)のキャプセルの部品設計・製作を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Takahashi, L.Zhang, T.Ueda: "Magnetic hysteresis minor loops in Fe single crystal"J.Phys. : Condens.Matter. Vol.15. 7997-8002 (2003)
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[Publications] S.Takahashi, T.Ueda, L.Zhang: "Minor hysteresis loops and Bloch wall potential in a Fe single crystal"J.Phys.Soc.Japan. Vol.73,No.1. 239-244 (2004)
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[Publications] S.Takahashi, Y.Sato, Y.Kamada, T.Abe: "ステンレス鋼粒界での照射誘起偏析を模擬した合金のマルテンサイト変態と磁性"J.Magn.Magn.Mater.. Vol.269. 139-149 (2004)
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[Publications] 鎌田康寛, 張楽福, 荒克之, 菊池弘昭, 徳武洋介, 高橋正氣, 塚田隆: "ステンレス鋼粒界での照射誘起偏析を模擬した合金のマルテンサイト変態と磁性"日本金属学会会誌. Vol.68,No.22. 122-125 (2004)
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[Publications] 鎌田康寛, 中野朋和, 高橋正氣, 荒克之, 菊池弘昭, 越後谷淳一, 八重樫光: "冷間圧延鋼のシャルピー衝撃特性と磁化特性の相関"日本応用磁気学会誌. Vol.28. 409-412 (2004)
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[Publications] L.Zhang, S.Takahashi, Y.Kamada, H.Kikuchi, K.Ara: "Minor Hysteresis Loops and Their Relations with Defects in Iron and Steel"第13回MAGDA conference講演論文集. 13. 199-202 (2004)