2004 Fiscal Year Annual Research Report
集光レーザービームの光圧に特有の集合構造をもつ分子材料の設計
Project/Area Number |
14103006
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
増原 宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝日 剛 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20243165)
吉川 裕之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00314378)
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Keywords | 光圧 / レーザートラッピング / 分子集合構造 / ナノ粒子 / 高分子 / 光固定化 / ナノ構造作製 / 蛍光 |
Research Abstract |
1、偏光を利用した光圧特有の構造をもつ高分子集合体の配向制御 光圧の作用でポリフルオレン溶液から特有の分子配向を持つ糸状会合体が析出すること、主鎖が偏光方向に平行になるように集合体が光捕捉されることを突き止め、The Journal of Physical Chemistry B誌に発表した(印刷中)。また、光圧で配向したポリフルオレン集合体を基板上に固定化することにも成功し、2005年1月台湾で開かれたAsian Photochemistry Conferenceにおいて研究成果を発表した。 2、集光近赤外レーザーの多光子吸収による光熱変換、光化学反応初期過程の解析 集光近赤外レーザーで捕捉した色素含有高分子ナノ粒子において、多光子吸収により二光子励起蛍光が誘起されることを確認した。この現象を利用し、光圧特有のナノ粒子集合体形成ダイナミクスを明らかにし、Physical Review E誌に発表した。また、光圧で出来た集合体の吸収スペクトル測定システムを開発し、光熱変換、光化学反応初期過程の解析のための準備が整った。本システムにより、金ナノ粒子集合体の光学特性の光圧依存性を明らかにし、Physical Review E誌に発表した。 3、高分子集合体形成メカニズムの解明 干渉画像測定によりレーザー集光位置での溶液表面の変化を捉え、集合体の形成とともに液面の変形や濃度上昇が誘起されることを突き止めた。 4、その他 光圧を利用して高分子ナノ粒子をガラス基板上に一粒づつ固定化する技術と、任意の位置に微粒子を固定化できる3次元光造型技術の開発に成功し、Japanese Journal of Applied Physics誌とProceedings of SPIE誌に発表した。 粒径、蛍光・吸収特性、構造相転移温度を制御したポリチオフェン誘導体ナノ粒子の作製に成功し、この研究成果をChemPhysChem誌に発表した。
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Research Products
(7 results)