2005 Fiscal Year Annual Research Report
オレキシンによる摂食および睡眠・覚醒の制御機構の解明
Project/Area Number |
14104009
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
後藤 勝年 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (30012660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 武 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (60251055)
山中 章弘 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60323292)
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Keywords | オレキシン / 睡眠覚醒 / トランスジェニックマウス / カルシウム感受性タンパク質 / カルシウム / イメージング / スライスパッチクランプ / コレシストキニン |
Research Abstract |
オレキシン神経細胞への入力経路を同定するために、オレキシン神経細胞特異的にカルシウム感受性タンパク質(Yellow Cameleon : YC2.1)を発現する遺伝子改変マウス(orexin/YC2.1 mice)を作成した。免疫染色の結果オレキシン神経細胞のみがYC2.1を発現していることを確認した。このトランスジェニックマウス脳スライス標本を用いたカルシウムイメージングによって複数のオレキシン神経細胞の活動を同時に観察する事が可能となった。オレキシン神経細胞のカルシウムイメージングを行い、様々な物質を投与する事によってオレキシン神経細胞の活動に影響を与える物質を同定した。最初に神経ペプチド24種類についてスクリーニングを行い、そのうちコレシストキニン、ニューロテンシン、バソプレッシン、オキシトシンがオレキシン神経細胞を活性化する事を見いだした。このうちコレシストキニンについて、活性化メカニズムをカルシウムイメージングとパッチクランプによって、詳細に解析した。その結果、コレシストキニンによるオレキシン神経細胞の活性化には、コレシストキニンA受容体とその下流において非選択的陽イオンチャネルの開口が関与していることを明らかにした。コレシストキニンによるオレキシン神経細胞の活性化の同定は、コレシストキニン神経が睡眠覚醒調節に関わっている可能性を示唆しており、睡眠覚醒調節機構の解明に貢献する知見となった。
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Research Products
(5 results)