2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14104015
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
山口 朗 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (00142430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (20233760)
坂本 啓 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (00302886)
玉村 禎宏 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任助手 (70431963)
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Keywords | 骨芽細胞 / Runx2 / CCN3 / Notch / 間葉系幹細胞 / カエル / 進化 / 骨再生 |
Research Abstract |
平成18年度は次の3点を中心に研究を推進した。(1)骨芽細胞分化制御因子の解析、(2)間葉系幹細胞の性状の解析、(3)脊椎動物における骨格形成の変遷と機能解析。その結果以下の研究成果を得た。 (1)骨芽細胞分化制御因子の解析 1)Runx2ノックアウトマウスの頭蓋冠から細胞株(RD2,RD6)を樹立した。これらの細胞をBMP-2で処理すると骨芽細胞分化関連遺伝子の発現誘導が認められた。そのため、BMP-2処理RD2細胞と未処理細胞での遺伝子発現の変動をマイクロアレイで解析した。その結果、BMP-2はRunx2が存在しなくてもDlx5,Msx2などの転写因子を介して骨芽細胞の分化を促進することが明らかとなった。(J Cellular Physiology, in press) 2)CCNファミリーに属するCCN3(NOV)はBMP-2に結合することによりBMP-2シグナルを抑制し、BMP-2誘導骨芽細胞分化を抑制した。また、この過程でCCN3はNotchシグナルを活性化することも明らかとなった(Biochem Biophys Res Commun 354:567-573,2007)。現在、CCN3ノックアウトマスおよび骨芽細胞で特異的にCCN3が過剰発現するトランスジェニックマウスの骨組織と骨再生過程を解析中である。 (2)間葉系幹細胞の性状の解析 マウス骨髄由来で間葉系幹細胞の性状を保持するKUSA細胞を用いて、骨芽細胞の分化および神経細胞への分化におけるCCN3の役割を解析し、CCN3が骨芽細胞への分化を抑制することを明らかにした。 (3)脊椎動物における骨格形成の変遷と機能解析 1)ウシガエルの後鰓体(カルシトニン分泌組織)を除去し、カエルの骨組織における骨吸収が亢進するかを形態学的に解析した結果、カエルの骨組織はカルシウムの貯蔵庫として重要な役割を担っていない可能性を示唆する所見を得た。 2)アフリカツメガエルの筋肉及び軟骨細胞の培養系を確立した。 3)アフリカツメガエル大腿骨の骨再生モデルを確立し、カエルの骨再生はマウスに比べて遅延していることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)