2006 Fiscal Year Annual Research Report
膜蛋白質相互作用解析のための構造生物学的戦略の開発とその応用
Project/Area Number |
14104017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 一夫 東京大学, 大学院薬学系研究科, 教授 (70196476)
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Keywords | 安定同位体 / 交差飽和法 / 移転交差飽和法 / 膜蛋白質 / 相互作用解析 / NMR |
Research Abstract |
1.膜蛋白質発現量の検討:SF+細胞とSF9細胞の膜タンパク質発現量の比較を行った。Sf9細胞(Invitrogen)およびexpresSF+細胞(Protein Science、以下SF+細胞)を用いてhuman CXCR4 (C末端に1D4 epitope tagを付加)の発現をおこなった。 SF+細胞およびSf9細胞を用いてShaker培養器およびCellmaster培養器を用いて、ケモカイン受容体CXCR4の発現量を比較した。それぞれ、Sf900II SFM (GIBCO)およびGrace's supplemented (GIBCO)で培養し、の可溶化bufferにて可溶化し、その上清をWestern Blotting (1次抗体:1D4抗体)にて解析した。その結果、Sf9細胞と比較して、培地あたりのSF+細胞でのCXCR4発現量はおよそ3〜4倍多いことが判明した。 2.イオンチャネル機能発現機構の解明:KcsAはpHに依存して開閉を行うイオンチャネルである。そこで、そのゲーティング機構を明らかにするめに、KcsAにアミノ酸選択的Trp標識を行い、KcsA分子のTM(膜貫通ヘリックス)領域における運動性を解析した。その結果、KcsA分子下部に存在するヘリックスバンドルの運動性およびオープン、クローズド状態における開閉確率の時間領域を比較することで、KcsAチャネルのイオン透過は単なるヘリックスバンドルの運動性で決定されているのではなく、K+選択フィルター部位の運動性も関与した、dual gateモデルで行われていることを明らかにし、さらにpH依存的開閉を担っているアミノ酸残基の特定を行った(J.Biol.Chem.in press)。
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Research Products
(7 results)