2004 Fiscal Year Annual Research Report
モノ・宝物・美術品・文化財の移動に関する研究-価値観の変容と社会-
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14201009
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Research Institution | Independent Administrative Institution National Institutes for Cultural Heritage Tokyo National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
中野 照男 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 美術部, 部長 (20124191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 英明 日本大学, 文理学部, 教授 (10102633)
鈴木 廣之 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 美術部・日本東洋美術研究室, 室長 (00132704)
島尾 新 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (80170926)
田中 淳 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 美術部・黒田記念近代現代美術研究室, 室長 (00163501)
岡田 健 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター・保存計画研究室, 室長 (40194352)
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Keywords | モノの移動 / 価値の形成 |
Research Abstract |
「モノ」の移動を追うことで、価値形成のダイナミズムを分析し、「モノ」の現在を解明することを目的としている。本年度は、来年度のまとめに向け、本格的な研究を進めた。以下、主なものを列記する。 1.資料の収集 昨年度に引きつづき、ピカソやゲルニカ関係の研究論文、書籍などを収集、分析した(林)。日本における西域美術受容史をテーマに、大谷探検隊のインド、チベット、青海等における足跡に関する資料収集を行った(中野)。19世紀末から20世紀初期にかけて欧米で形成された日本美術コレクションの蔵品目録を収集した(鈴木)。 2.国内外における調査 パリ国立図書館等にてピカソとゲルニカ関係資料の現地調査(林)。メキシコシティー等の古代建造物遺跡の現地調査(中谷)。ボストン美術館等にて宋元仏画の調査(井手)。京都国立博物館、仁和寺等にて仏教彫刻の調査(皿井)。国立劇場おきなわ等にて民俗芸能の調査(宮田)。 3.収集資料のデータ化 ジョージ・クブラー著『The shape of time』(Yale University Press, 1962)の精訳作業を完了した(中谷)。集古会(明治29年〜昭和18年)の出品物について計画した入力を終了した(内田)。日本建築の配置図をCADデータ化し、絵図を収集した(中谷)。中国絵画狩野家模本データベースを作成し、情報登録を行った(井手)。昨年に引きつづき、禅林墨蹟データベースへの情報登録を行った(井手・綿田)。 4.成果の発表 第18回国際アジア歴史学会(台湾・国立中央研究院)で、研究発表「明治期における美術概念の確立と黒田清輝の役割」を行った(山梨)。「もの研究会」第7回研究会で研究発表「珍蔵秘玩集古二道-近世のモノ集めを論じて、日本考古学史に及ぶ」を行った(内田)。美術部研究会で研究発表「伝明兆筆雲谷等益補作「二十八祖像」(崇福寺蔵)について」を行った(綿田)。
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Research Products
(4 results)