2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14201036
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Research Institution | Institute for Research in Humanities, Kyoto University |
Principal Investigator |
冨谷 至 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70127108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 茂樹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40167276)
矢木 毅 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (00252510)
赤松 明彦 京都大学, 文学部, 教授 (80159326)
藤田 弘夫 慶応義塾大学, 文学部, 教授 (60156875)
古勝 隆一 千葉大学, 文学部, 助教授 (40303903)
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Keywords | 死刑 / 誅殺 / 梟首 / capitalpunishnlent / death penalty / decapitation / 斬首 / 絞首 |
Research Abstract |
17年度の研究実績の概要を以下に記す。当該年度は、4年間続いた共同研究の最終年度にあたる。17年5月には、スウェーデンストックホルムの王立アカデミーで「東アジアにおける死刑」と題したシンポジウムをおこなった。これは、15年8月の日本滋賀県でおこなったセミナー(つづらおセミナー)を承けた最終の成果報告でもある。「中国の死刑」(冨谷報告)、「皇帝の誅殺」(古勝報告)、「日本における死刑の社会史」(伊藤報告)、「インドにおける死刑」(赤松報告)、「近代朝鮮における官人処分」(矢木報告)、「朝鮮古代の死刑」(ローゼン報告)、「朝鮮王朝における梟首刑」(カールソン報告)、「漢代における暴力と徳孝」(ペテルセン報告)、「絵画に見える処刑」(モアー報告)、「ネパールの刑法と死刑」(ウオルクイスト報告)、の以上10本の報告からなるセミナーを3日にわたっておこなった。そこでは、東アジアにおける空間的、時間的座標のうえに死刑・死罪を考え、各時代、各地域の相違が浮き彫りにされた。この報告をもとにさらに議論をかさね、かつ各担当者の課題を深めて論文にしたのが当研究の成果報告『東アジアにおける死刑』(科学研究費成果報告:冨谷篇)である。報告書には、スウェーデンのシンポジウムには、参加できなかった藤田弘夫、岩井茂樹、周東平の各論考の収録し、社会学の視座からの死刑問題の考察、現代中国の死刑制度をテーマとする。さらに報告書は、さきの平成15年のセミナーの報告も加えたもので、英語でなされたセミナーの報告は、英文で、その後の主として日本側の研究分担者、および周東平論文は日本語で掲載している。なお、本研究のさらなる成果として、京都大学学術出版会から、平成19年に『東アジアにおける死刑』(仮題)を出版する予定である。
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Research Products
(7 results)