2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14203012
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
加登 豊 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (70117993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國部 克彦 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (70225407)
伊藤 嘉博 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (10168388)
谷 武幸 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (00030718)
三矢 裕 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 助教授 (00296419)
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Keywords | 非財務指標 / バランス・スコアカード / 組織間管理会計 / インセンティブシステム / インセンティブシステム / 環境会計 / 導入研究 / アクション・リサーチ |
Research Abstract |
会計研究はこれまで、主として会計情報の精緻化やその拡充を進めてきたが、企業を取り巻く環境の大きな変化により、環境、スピード、顧客満足、生産性、市場占有率などを含む多様な非財務情報をいかに会計情報とともに活用するかが重要となってきた。本研究は、これら、非財務情報が会計情報に与える影響を総合的に分析することを目的としている。本年度は、サプライヤー関係の変容とそこにおける非財務情報の役割(加登、清水、坂口、河合)、品質コスト・経営品質・バランスト・スコアカードに関する分析(伊藤)、環境会計における環境マネジメントと便益移転分析の考察(國部)、および、身に・プロフィットセンター研究のレビューとそこにおける会計・非会計情報の活用(三矢)に関する研究を発表した。これに加えて、次年度に予定している実証分析の基礎資料を獲得するために、多数の調査研究旅行を実施した。 2年間の研究活動を通じて、本研究プロジェクトでは、(1)品質管理における会計情報と非会計情報、(2)バランスト・スコアカード、(3)業績測定と業績評価、(4)組織間管理会計の4つの領域に焦点を絞り込み、最終年度の研究を行うことが望ましいという方向性が確認できたことは重要である。また、実施予定の「財務情報と非財務情報の活用に関する実証研究」「経営企画部における財務情報・非財務情報の活用に関する実証研究」に関しては、質問票の作成中であり、次年度には実施したいと考えている。環境会計に関しても、調査実施が可能なレベルまで研究を進展させるべく、作業を進めている。 これらと並行して、企業における非財務情報の活用に関するフィールド調査、アクション・リサーチも実施予定であり、その下準備としての聞き取り調査や研究打ち合わせを重ねてきた。これらの記述からの明らかなように、当初の研究計画には変更はなく、最終年度の取りまとめに向けて、研究を日々重ねている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 加登豊(清水信匡, 坂口順也, 河合隆治との共同執筆): "Imperfection of Japanese Supplier Relationships : An Empirical Research of Changing Inter-Organizational Management Control"桃山学院大学経済経営論. 45・1. 29-48 (2003)
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[Publications] 伊藤嘉博: "シックス・シグマの戦略性を支える品質コスト"品質. 33・2. 40-46 (2003)
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[Publications] 伊藤嘉博: "経営品質とBSC"企業会計. 55・5. 40-46 (2003)
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[Publications] 伊藤嘉博: "バランスト・スコアカードと予算との有機的連携の意義と可能"産業経理. 63・3. 82-89 (2003)
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[Publications] 國部克彦: "環境会計による環境マネジメント"環境情報科学. 32・4. 40-44 (2003)
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[Publications] 國部克彦(竹内憲司, 大床太郎との共同執筆): "大気汚染対策の社会的効果:便益移転分析と企業環境会計への応用"神戸大学大学院経済学研究科ディスカッションペーパー. 0313. (2004)
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[Publications] 三矢裕: "ミニ・プロフィットセンター研究のレビュー:課題と展望"会計. 164・2. 108-122 (2003)