2004 Fiscal Year Annual Research Report
ガンマ線バーストの最大の赤外偏移と宇宙で最初に出来た天体の同定
Project/Area Number |
14204024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 卓史 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80155837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 敏夫 金沢大学, 理学部, 教授 (60092350)
中川 貴雄 宇宙航空研究開発機構, 教授 (20202210)
小林 行泰 自然科学研究機構, 国立天文台, 教授 (50170361)
米徳 大輔 金沢大学, 理学部, 助手 (40345608)
須佐 元 立教大学, 理学部, 助教授 (00323262)
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Keywords | ガンマ線バースト / 初期宇宙 / 星生成率 / 赤外線観測 |
Research Abstract |
本研究は、大きく二つの方向の活動により構成される。一つは実験的研究で、ガンマ線バーストの爆発中の巨大な明るさを使い、反応が遅い地上の望遠鏡では観測が不可能なほどに遠い天体を観測しようとするものである。もう一つは理論的研究で、ガンマ線バーストの起源を理論的に解明することを目的に、研究者を束ねて研究会を組織することである。 実験(観測)的研究では、発生後に急速に明るさを減ずるガンマ線バーストの残光を、宇宙科学研究所屋上に設置された1.3m光学-赤外線望遠鏡を使ってリアルタイムに観測し、距離を決めることを活動の目的としている。本科研費により装置の開発を初めて3年目になったが、GRB041218を12月18日に可視光での観測に成功した。ガンマ線バースト発生から17分後に(装置の調整中であり自動観測ではなかった)、残光を17.4等級で捉えて、その減光を確認した。距離を決めるには分光観測をする必要があるが、今回はまだ赤外線での観測は行われなかった。地上望遠鏡では届かないz〜7以上の初期宇宙を観測するには赤外線での観測が必要である。昨年11月には、ガンマ線バーストの発生をモニターする人工衛星Swiftが打ち上げられたので、今後は本格的な観測が始められると思われる。ぜひ赤外線で観測に成功し、しかも分光して距離を求めることを達成したい。 理論的な側面では、中村が中心となって12月にガンマ線バースト研究会を京都大学で開催した。参加者は毎年確実に増えており、ガンマ線バーストにたいする関心は広がっている。ガンマ線バーストをテーマに博士論文を書く例も確実に増えている。ガンマ線バーストをoff-axisなる概念で統一的に理解する試みやガンマ線バーストの距離を導く関係式(Ep-Luminosity relation)などが議論され注目を集めている。
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Research Products
(6 results)