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2002 Fiscal Year Annual Research Report

詳細観測・多重モデルによる北極層雲の生成・維持機構の解明とその気候へのインパクト

Research Project

Project/Area Number 14204043
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

藤吉 康志  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (40142749)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 塚本 修  岡山大学, 理学部地球科学研究科, 教授 (40027298)
杉本 伸夫  独立行政法人 国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 室長 (90132852)
山崎 孝治  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (70270791)
三浦 和彦  東京理科大学, 理学部, 講師 (00138968)
岡本 創  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10333783)
Keywords北極層雲 / 雲レーダー / ライダー / 乱流フラックス / エアロゾル / 放射
Research Abstract

海洋科学技術センターの研究観測船「みらい」の北極航海MR02-K05に参加し、北極海の水・エネルギー収支に重要な役割を果たしている様々な雲システムとエアロゾルの、水平および鉛直分布の観測を行った。実質的に北極海にいたのは約1ヶ月である。「みらい」に標準装備されている機器以外に観測に用いた装置は、ミリ波雲レーダー、偏波ライダー、音波レーダー、マイクロ波放射計、スカイラジオメーター、パーティクルカウンター、エアロゾルサンプリング、ネフェロメーター、吸収率計、マイクロレインレーダー、光学式降水粒子計、そして乱流フラックス観測装置である。また、6時間毎に合計120個の気象ゾンデを放球し、これに加えて係留気球観測を5回行った。係留気球には、気象ゾンデ、短波・長波放射計、エアロゾルカウンター、雲粒子計を吊り下げて、最高高度で1000mまで観測を行った。
期間中、肉眼ではほとんど下層雲しか見ることができなかったが、「ミリ波雲レーダー」のデータを見ると、2層から3層構造を示していた。上空に巻層雲が薄く広がりハローが出現した時、地上で採取した雪結晶は砲弾集合であった。雲レーダーの画像でみると、エコートップは6.5〜7km(気温は約-40℃)であり、確かに砲弾集合が成長する温度であった。すなわち、上空の巻雲からの降雪粒子はかなり下層にまで落下することが可能で、それにより下層の雲への種蒔きを行っていることが分かる。更に我々は、係留気球を用いて海面から下層雲内までの観測を行った。雲内には5〜30μmの直径を持つ雲粒が存在していたが、これらの雲粒が過冷却状態で存在していたことは、係留用の紐の表面が凍結した雲粒によって白く覆われていたことで分る。また、エアロゾルの数も、雲底下よりも雲頂上の方が多かった。これらのデータと様々なスケールの雲モデルとを組み合わせることで、北極域に発生する様々な雲システムの成因と構造を明らかにし、かつ北極域の気候に果たす雲の役割を明らかにする予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 藤吉康志, 吉田一穂: "研究観測船「みらい」による北極航海期間中に見られた霧虹とハローと雪結晶"天気. 50巻・3号(印刷中). (2003)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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