2005 Fiscal Year Annual Research Report
共通並列計算電磁流体・粒子コードによる太陽風磁気圏電離圏ダインミックスの研究
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14204046
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
荻野 竜樹 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (00109274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 重十 北海道大学, 理学研究科, 教授 (90271577)
藤本 正樹 東京工業大学, 理工学研究科, 助教授 (30242811)
鵜飼 正行 愛媛大学, 工学部, 教授 (10036444)
寺沢 敏夫 東京大学, 理学系研究科, 教授 (30134662)
羽田 亨 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (30218490)
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Keywords | 新世代並列型スーパーコン / 共通並列計算手法 / 電磁流体コード / ハイブリッドコード / 粒子コード / 太陽風磁気圏電離圏相互作用 / 磁気リコネクション / 宇宙プラズマにおける非線形物理 |
Research Abstract |
ここ数年間で、コンピュータシミュレーションを実行するスーパーコンピュータをめぐる環境がベクトル並列機からスカラー並列機へと急激に代わってきた。国内では、先ず日立がベクトル並列機からスカラー並列機(Hitachi SR8000,SR11000)へ移行して富士通もそれに続き(PRIMEPOWER HPC2500)、2004年度以降にベクトル並列機の開発を継続しているのはNECのみ(NEC SX6, SX7, SX8)となった。こうした世界最高速の性能を誇る国産の新世代並列型スーパーコンピュータを用い、スペースプラズマ現象を効率よく並列計算できる、High Performance Fortran(HPF)とMessage Passing Interface(MPI)の共通コンピュータ言語を用いた電磁流体コード、粒子コード、及びハイブリッドコードを作成して、世界に先駆けた大規模シミュレーションとそれらのコードを連携した大規模シミュレーションから太陽風磁気圏電離圏ダイナミックスを調べるのが本研究の目的であった。 優れたHPFコンパイラーが日本で独自に拡張・開発されたもののHPFの普及は結局伸びず、共通並列計算法としてはMPIが残るのみとなった。実際スカラー並列機で高効率を実現するためには、キャッシュのヒット率を上げることと3次元領域分割を行って通信量を減らすことが決定的に重要であることが明確に確認された。こうした、スカラー並列機利用のために開発したMHDコードはMPI Fortranで書かれているために、共通並列計算プログラムとしてMPIが利用できればどの計算機でも活用することができる。その具体的な記述は名古屋大学情報連携基盤センターのニュース(解説)として公表するとともに、Homepageでも公開している(http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/kaken/kakenhi.html)。 こうして国内の新世代並列型スーパーコンピュータで大規模計算が実行でき、太陽風磁気圏電離圏相互作用、磁気リコネクションのダイナミックスに新しい展開をもたらすことができた。
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Research Products
(6 results)