2002 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体量子ドットにおける単一電子スピンの赤外光制御とその応用
Project/Area Number |
14205015
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青柳 克信 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70087469)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 道一 理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (60284585)
石橋 幸治 理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (30211048)
川崎 宏治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10234056)
|
Keywords | 窒化物半導体 / 量子ドット / 単一電子 / 電子スピン / 赤外光 / GaN / AlN / 単一電子トランジスタ |
Research Abstract |
GaN量子ドットを用いた単一電子トランジスタの実現が基本素子となるため、GaN量子ドットの作製法と素子の実現方法について検討した。SiO2によりマスクを施したAlGaN基板上に、電ビームリソグラフィを用いて微細窓を形成させ、そこにMBE選択成長法を用いてGaN/AlNヘテロナノ構造を作製した。AlNの成長温度を従来の800℃から840℃に高めることにより、表面のマイグレーションをエンハンスさせることで結晶性を高め、再現性の高い負性微分抵抗を有する共鳴トンネルダイオードの作製に成功した。このときの量子ドット構造の直径は100nm、高さは5nm、またAlNのバリア層厚は1nmであった。さらに、量子ドット内のスピン反転を実現するために、量子ドットを有する縦型と横型のセルフアラインゲートを有する単一電子トランジスタを提案した。さらにゲート電極としてはSiO2マスク中にあらかじめ埋め込んだものを用いた、埋め込みゲートの縦型単一電子トランジスタを作製した。6Kにおいて共鳴トンネル現象に起因する、明瞭な負性微分抵抗を観測した。本トランジスタにおいて電荷安定図を作成したところソースドレイン電圧が0の近傍において周期的なクーロンダイヤモンドを確認できた。6meVの帯電エネルギーから求めたドットの自己容量は60aFであり本量子ドットのサイズから求められた値とよく一致する。赤外線で動作するような大きな帯電エネルギーを有する量子ドットは、量子ドットのサイズを5nmに小さくすることで実現可能である。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] Koji Kawasaki, Ikuo Nakamatsu, Hideki Hirayama, Kazuo Tsutsui, Yoshinobu Aoyagi: "Formation of GaN nanopillars by selective area growth using ammonia gas source molecular beam epitaxy"Journal of CRYSTAL GROWTH. 243. 129-133 (2002)