2002 Fiscal Year Annual Research Report
メタマテリアルミリ波アンテナを搭載したモバイルマイクロTAS実現のための基礎研究
Project/Area Number |
14205037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鷲津 正夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10201162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小寺 秀俊 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20252471)
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Keywords | メタマテリアル / 微小化学分析システム / ミリ波アンテナ / モバイル / マイクロTAS / 圧電材料 / 誘電泳動 / クロマトグラフィー |
Research Abstract |
本研究課題では,ポータブルな微小化学分析システム(マイクロTAS=Total Analysis Systems)を実現するために,1)マイクロTASに必要なマイクロポンプ・マイクロフィルター・マイクロリアクター・マイクロセンサーをすべて同じ材料・同じ駆動原理で実現するために必要な要素技術開発を行い,2)分析に必要なエネルギーの供給と分析結果の取り出しを容易にするために,ナノ誘電体材料を分散することにより60GHz帯のミリ波用全方向性アンテナを実現することを目的に研究を行った。 平成14年度は,これまで個々に構造と機能についての研究を進めてきた,マイクロフィルターやマイクロセパレーターを同じ素材上に作製するための研究と,低電力で動作し溶液を搬送できる,静電タイプの液滴搬送原理と圧電材料を分散させたメタマテリアルを利用した,局所マイクロポンプの2種類の搬送機構の研究を行った.圧電素子を配列し,少しずつ位相がずれた正弦波状の電圧を印加することにより,圧電素子に進行波を励起し,それをシリコンゴムで作製したマイクロ流路に外部から接触させることで流路内の壁面を変形させた.その結果,進行波により流路内の液体を搬送できることを確認した.また,進行波の方向を変えることで,搬送方向を逆転させることも可能となった.'圧電素子の薄膜化については,PZTの組成により圧電特性が変化することを利用してより高度な圧電素子を作製することが可能であることがわかった.また,チップ上での分析を行う手段として,誘電泳動を用いたクロマトグラフィー装置を開発し,DNAの分離を実験的に示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Yakushiji, I.Kanno, H.Kotera: "Bi-Directional valv-less micropump using piezoelectric micro-array actuators"Proc.Micro total analysis systems 2002. 148-150 (2002)
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[Publications] H.Sano, H.Kabata, 0.Kurosawa, M.Washizu: "Dielectrohporetic Chromatography with Cross-Flow Injection"Technical Digest of The Fifteenth IEEE MEMS. 11-14 (2002)
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[Publications] M.Gunji, T.B.Jones, M.Washizu: "DEP-driven simultaneous 2x2 droplet mixer array"Proc.Micro total analysis systems 2002. 721-723 (2002)
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[Publications] 鷲津正夫: "ポストゲノムとバイオナノテクノロジー"機械学会第14回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 5-8 (2002)