2003 Fiscal Year Annual Research Report
自己クローニング現象を発現するバイアススパッタの詳細なメカニズムの解明
Project/Area Number |
14205054
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
花泉 修 群馬大学, 工学部, 助教授 (80183911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本島 邦行 群馬大学, 工学部, 助教授 (30272256)
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Keywords | 自己クローニング / バイアススパッタ / フォトニック結晶 / Siナノクリスタル / 青色発光 / 非線形光学効果 / SHG / 疑似位相整合 |
Research Abstract |
自己クローニングがrfスパッタで発現することからスパッタで形成される新規機能材料の研究も行っており,Si:SiO_2膜がアニールなしで白色や青色に発光することを見出している,最近の実験で,青色発光のピーク波長とスペクトル半値幅が膜のバンドギャップエネルギーに依存しない性質があることも分かってきた,さらに,Ti:SiO_2スパッタ膜においても青色の発光が得られることが分かった.Si:SiO_2スパッタ膜の発光スペクトルが良く似ていることから,発光可能な条件はSiやTiの微粒子サイズに依存するが,発光領域としてはSiやTiの微粒子とその周囲のSiO_2媒質との境界領域であるSiO_x層が関与している可能性が考えられる.現在,フォトニック結晶構造への取り入れとEL化を試みている. 一方で,ZnOは非線形光学効果を持ちスパッタが可能であるため,自己クローニングとの整合性が良いと考えられる.我々は,ZnOスパッタ膜に周期構造を付加した構造の波長変換機能の可能性について検討している.基本波とSHG波の位相整合のずれを物理的な形状の変調で補正することを想定している.基本波の波長を1.55μm,膜厚を0.6μmとすると,波長1.55μmではシングルモードのスラブ導波路となり,その時の等価屈折率n_<eff,ω>は1.787となる.SHG波の基本モードに対しては,等価屈折率n_<eff,2ω>=1.935となるので,疑似位相整合をするためのグレーティングの周期はA=5.2μmと計算される.条件を整えてスパッタされたZnO膜はC軸配向し,n_oに対してn_eは0.8%程度大きくなる[10].我々が今回求めた屈折率はn_oに対応するため,TEモードに対する設計値となる.n_eを感受するTMモードに対しては若干の補正を必要とする。この構造の作製と評価は現在進めているところである.
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Research Products
(2 results)