2004 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物最終処分場における環境リスクの低減に関する研究
Project/Area Number |
14205068
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
嘉門 雅史 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (40026331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 衛 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00166109)
勝見 武 京都大学, 地球環境学堂, 助教授 (60233764)
乾 徹 京都大学, 地球環境学堂, 助手 (90324706)
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Keywords | 廃棄物 / 最終処分場 / 遮水工 / 透水係数 / 跡地利用 / 環境リスク / 無機系化学物質 / 重金属 |
Research Abstract |
廃棄物からの浸出水に含まれる化学物質による周辺環境の汚染を防止するため、廃棄物処分にあたっては遮水工の設置をはじめとする環境リスクの低減策が求められる。本研究では、(1)底部遮水工材料と有害物質の相互作用と遮水性能への影響、(2)廃棄物処分に伴う環境影響質の挙動評価とその対策、といった観点から廃棄物処分に伴う環境リスクの低減策について実験および数値解析に基づいた検討を実施している。本年度に得られた成果は以下の通りである。 1.廃棄物処分場遮水工の構造安定性に関する実験的検討 前年度までに遮水工材料としての適用性を遮水性能の観点から評価してきた遮水シート、不織布、ジオシンセティッククレイライナー、粘土ライナー等を対象として材料の境界面におけるせん断特性を大型せん断試験装置により実験的に評価し、構造的にも安定な遮水工構造を検討した。 2.海面処分場焼却灰埋立層における重金属の挙動 海面処分場焼却灰埋立層における重金属の挙動を評価するために、海水、焼却灰、海成粘土を用いたバッチ溶出試験を実施し、微生物活動に伴う環境条件の変化と重金属の挙動に及ぼす影響を評価した。焼却灰を原因とする高アルカリ条件下では重金属の移動性、微生物活性は低いが、粘土によるアルカリ緩衝作用等によりpHが低下すると重金属の移動性が高くなる。しかし、嫌気的分解の進行に伴い、重金属の移動性が小さくなることが示された。 3.ソイルベントナイト遮水壁の長期遮水性能の評価 廃棄物、汚染土等の封じ込め工法として開発されたソイルベントナイト遮水壁の長期遮水性能を評価するために、原位置で想定される応力条件下で透水試験を実施し、無機系化学物質に対する耐化学性やクラックが発生した際の遮水性能への影響を明らかにした。
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Research Products
(15 results)