2002 Fiscal Year Annual Research Report
河口域生態系管理のための栄養塩輸送・循環モデルの開発
Project/Area Number |
14205069
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
澤本 正樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90016519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 修 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80208214)
真野 明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50111258)
大村 達夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111248)
風間 聡 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50272018)
泉 典洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10260530)
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Keywords | 河口生態系 / 干潟栄養塩 / 非点源流出 / 淡塩水 / 閉鎖性内湾 |
Research Abstract |
河口部生態系に及ぼす栄養塩の挙動を調べるため,河川流域・河道部・河口・内湾について,輸送・循環の基本的構調べた.今年度検討したのは以下の項目である. 1.流域からの非点源栄養塩流出評価のための現地実測と流出モデル化を行った.名取川上流釜房ダム流域において通年の水質・流量の実測を行い,平水時・洪水時の栄養塩(窒素とリン)の流出特性の違いを把握した.さらに新安江モデルを用いた流出解析から,表面・中間・基底流出別の栄養塩負荷を評価した. 2.河道部における土砂沈降・巻き上げ過程から有機物・栄養塩の流下機構を測定・検討した.観測されるSSの中で河道から巻き上げられたものの比率は洪水時10〜100%になり,栄養塩流下に及ぼす河道部の重要性が明らかになった. 3.河口近くの塩水楔における栄養塩の挙動を阿武隈川河口で実測し,その混合特性を調べた.また洪水時と平水時の濁質・栄養塩の流出測定を実施した.さらに洪水後に海域へ流出した栄養塩の分布を調べた. 4.河口部干潟生態系の有機物動態を調べるために,干潟モデルを用いた詳細な検討を行った.底生藻類の存在は底質への有機物蓄積の抑制に働くこと,二枚貝の優先する系では有機物の流れが活発化し,生産・分解が高まる中,有機物の蓄積も抑制されることが明らかになった. 5.大船渡湾を対象として閉鎖性内湾の成層・対流機構のモデル化を行った.海面からの熱収支,河川からの流出水,湾口における海水交換を適切に評価することにより,夏季の成層,冬期の対流が表現できるようになった.これにさらに栄養塩モデルを組み合わせることにより,内湾部での栄養塩挙動評価への見通しができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 木村 賢史: "人工干潟における水質浄化機能に関する解析"海岸工学論文集. 49. 1306-1310 (2002)
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[Publications] 坂巻 隆史: "干潟モデル実験装置を用いたベントス相の異なる干潟生態系の有機物動態の比較"環境工学研究論文集. 39. 209-218 (2002)
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[Publications] 木村 賢史: "人工海浜造成後の魚類、鳥類、水辺植生の遷移に関する研究"土木学会論文集. 720・VII-25. 15-25 (2002)
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[Publications] 酒井 新吾: "阿武隈川河口における塩水混合層の調査"東北地域災害科学研究. 39(印刷中). (2003)
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[Publications] Sitang PILAILAR: "THE CHARACTERISTIC CHANGE OF FINE PARTICULATE ORGANIC MATTER DUE TO A FLOOD IN THE NANAKITA RIVER"水工学論文集. 47(印刷中). (2003)
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[Publications] Yonik Meilawati Yusutiani: "River flood effect on nutrient distribution in open coastal waters of Abukuma"APAC. 2(印刷中). (2003)