2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14205085
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
田邉 新一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30188362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 淳太 東海大学, 工学部, 講師 (30350482)
岩下 剛 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (90253905)
秋元 孝之 関東学院大学, 工学部, 教授 (30318894)
堤 仁美 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (00409690)
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Keywords | 知的生産性 / プロダクテビティー / 疲労 / 作業成績 / 騒音 / 室内空気質 / タスク・アンビエント空調 / 被験者実験 |
Research Abstract |
室内環境が知的生産性に与える影響を評価するツールを開発することを目的とし、知的生産性を精度よく評価できる手法の確立を行った。 日常の騒音で代表的な交通騒音を対象とし、音環境が知的生産性に与える影響を検討した。騒音なし条件(31.5dBA)とスピーカーから交通騒音を流す騒音あり条件(70.1dBA)の二種とし、各音環境条件の下で計算作業もしくは記憶作業を行う計4条件をランダムに行った。被験者は、健康な大学生年齢で矯正視力が0.7以上の男性16名、女性16名とした。知的生産性を評価する手法としては、作業成績だけでなく、メンタルワークロード、疲労の自覚症状、フリッカー値、活力の測定を行った。また、音環境が脳内酸素代謝に与える影響について、上記と同様の実験条件下で被験者実験を行った。 タスク・アンビエント照明方式において、机上面照度の個人制御が知的生産性に与える影響を調査することを目的として、健康な大学生年齢の男性12名を被験者とし、実験を行った。長時間の作業を被験者に課すことにより、疲労と作業成績の関係について検討した。疲労訴え率と作業成績の相関を調べたところ負の相関が認められ、疲労訴え率が10%増加すると、作業効率が約6.5%低下する結果となった。自己評価による知的生産性申告では、満足度、作業のし易さ、作業性に与える影響において調光可条件の方が調光不可条件よりも有意に高い値となった。また、作業成績では計算作業の正規化パフォーマンスにおいて調光可条件の方が調光不可条件よりも有意に高い値となった。 SBS症状と作業効率の関係について知見を得ることを目的として文献調査を行った。疲労などを含む一般症状にあたる不定愁訴が10%増加すると、作業効率が5%程度低下する可能性が示唆された。知的生産性評価ツールについて考察を行い、室内環境が知的生産性に与える影響の経済効果を試算した。
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Research Products
(12 results)