2002 Fiscal Year Annual Research Report
建築市場・建築産業の現状と将来像に関する総合的研究
Project/Area Number |
14205088
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
嘉納 成男 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60112992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多治見 左近 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (10163461)
遠藤 和義 工学院大学, 工学部, 助教授 (20194029)
三宅 醇 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20124737)
野城 智也 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30239743)
安藤 正雄 千葉大学, 工学部, 専任講師 (80110287)
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Keywords | 建築産業 / 建築市場 / ゼネコン / 建設産業 / 建築需要 |
Research Abstract |
ピーク時86兆円に達した建設市場は、2001年度、70兆円を割り込むところまで縮小し、その傾向は今後もさらに進むとの予測がある。これらの現象は建築産業の停滞を意味するばかりでなく、社会・都市のインフラ構築の萎縮にもつながり日本の将来にとって大きな支障を生み出す。建築産業には従来の経済成長や既存市場の拡大に依存した発展とは異なるビヘイビアが求められている。 本研究は、現在の建築産業の状況を踏まえ、その新しい姿を模索しそれを提言することを目的としている。今年度は、その初年度として、建築産業動向、建築市場、産業構造、職能フロンティアの現状、及びその課題について調査分析を行なった。 建築産業動向については、業界及び学術関係者に対して、産業全般に対するヒヤリングを重ね、それに基づく討議を8回に亘って実施し、現状の建築産業の問題点と課題について、学識経験者等の現状認識を明らかにした。建築市場では、市場実態(実体)の把握、基本情報の整理/社会経済条件の整理、供給側の条件把握など、基本的資料を収集し、データの整理を行なった。産業構造では、機会・責任の公平な分配とアカウンタビリティの確保、ストック型社会への対応、新しい需要の創出と技術革新の行方、さらには、生産性向上と労働の質の正当な評価についての基本的考え方を整理し今後の進むべき方向を明らかにした。また、建築産業に対するアンケート調査を実施した。職能フロンティアでは、新たな職域を開きつつある実務者、様々な利害関係者にヒアリングを実施した。これに基づいて、どのようなサービスが求められ、またそのサービスを提供するにはどのような技術・技能・能力が求められているかを整理した。 これらの成果は、一部、2002年度日本建築学会学術大会でも発表している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 岩松 準, 遠藤 和義: "建設産業の生産性の評価方法に関する研究-統計データを用いた生産性測定結果の相互関係-(その2)"建築生産パネルディスカッション報文集. No.14. 9-16 (2003)
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[Publications] 遠藤 和義: "ゼネコンの組織と経営のベンチマーキング"建築生産パネルディスカッション報文集 2003年主題「ゼネコン研究」. No.14. 33-42 (2003)
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[Publications] 嘉納成男: "CM方式への期待"建築設備と配管工事. No.11. 1-3 (2002)
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[Publications] 野城智也, 富山哲男: "建物インフィルのリースに関わる法的・契約的側面に関する検討"建築生産シンポジウム論文集. No.18. 7-14 (2002)
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[Publications] 秋山哲一: "ストック型建設市場における技能者育成システムに関する研究"建築生産シンポジウム論文集. No.18. 117-124 (2002)
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[Publications] 安藤正雄, 横田暉生, 古阪秀三: "ヨーロッパにおけるファサード・エンジニアリングの成立とその業務"建築生産シンポジウム論文集. No.18. 131-138 (2002)