2003 Fiscal Year Annual Research Report
Ti-Ni形状記憶合金スパッタ薄膜を用いた強力大変位マイクロアクチュエータの作製
Project/Area Number |
14205099
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宮崎 修一 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50133038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 熙榮 筑波大学, 物質工学系, 講師 (20333841)
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Keywords | Ti-Ni / 形状記憶効果 / マルテンサイト変態 / マイクロアクチュエータ |
Research Abstract |
Ti-NiあるいはTi-Ni-Pd合金薄膜をそれぞれSiO2膜上に成膜し、ダイアフラム型マイクロアクチュエータ構造を作製した。アクチュエータ作製プロセスは、まず、Ti-Ni膜のコーティングされていないSiO2膜の正方形の領域を除去した。その正方形の窓から、Si基板を異方性エッチングにより反対側のSiO2膜に到達するまで除去することにより、膜厚が2ミクロンのTi-Ni膜と1ミクロンのSiO2膜からなる正方形のダイアフラム型マイクロアクチュエータを作製した。前年度に求めた最適熱処理を施し、Ti-Ni膜に形状記憶処理を施した。本年度は、特に動特性に着目し、アクチュエータ駆動のための加熱は通電により行い、通電のオンオフを繰り返すことでアクチュエータを駆動した。アクチュエータの動きはレーザービームを用いた非接触測定法で行った。Ti-Ni薄膜では、(a)変態温度ヒステリシスが20K以上と大きいアクチュエータと(b)変態温度ヒステリシスが数Kと小さいアクチュエータを作製した。Ti-Ni-Pd薄膜では、(c)変態温度ヒステリシスが10K程度と上述の2つの場合の中間であり、変態温度はTi-Ni二元合金薄膜よりも約50K高いアクチュエータが作製できた。アクチュエータの応答性を調べた結果、(a)の場合では20-30Hzいじょうになると振幅が小さくなった。しかし、(c)では変態温度が高いため、冷却速度が速くなった結果、100Hzでもかなりの振幅を示した。(b)では、変態温度ヒステリシスが小さいため、駆動に要する温度変動が小さくて良いため、応答性が改善され、100Hzでも1Hzの時と同じ振幅が認められた。以上の結果、100Hz以上の高速駆動が可能なマイクロアクチュエータの作製ができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] J.I.Kim et al.: "Aging-induced two-stage R-phase transformation in Ti-50.9at%Ni"Acta Materialia. 52. 487-499 (2004)
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[Publications] J.I.Kim, S.Miyazaki: "Shape memory behavior associated with a two-stage R-phase transformation in Ti-50.9at%Ni alloy"Journal de Physique. 112. 697-700 (2003)
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[Publications] L.Pavel et al.: "Crystal structure of Orthorhombic martensite in TiNiCu and TiNiPd Intermetallics"Journal de Physique. 112. 727-730 (2003)
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[Publications] H.Cho et al.: "Crystallization of sputter-deposited Ti-Ni amorphous thin films"Trans.of MRS of Japan. 28. 651-654 (2003)
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[Publications] 宮崎修一: "形状記憶合金薄膜マイクロアクチュエータ"未来材料. 3. 2-5 (2003)
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[Publications] 金熙榮 他: "Ti-Ni基およびNi-Al基高温形状記憶合金の変態挙動"金属学会会報-まてりあ. 42. 655-661 (2003)