2004 Fiscal Year Annual Research Report
単分子膜リソグラフィによる分子組織体と半導体回路の融合化
Project/Area Number |
14205107
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉村 博之 京都大学, 工学研究科, 教授 (10293656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中桐 伸行 産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, プログラムマネージャー
穂積 篤 産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員
李 庚晃 京都大学, 工学研究科, 助手 (00378796)
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Keywords | 自己組織化単分子膜 / 有機シラン / 光リソグラフィ / ナノリソグラフィ / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
本申請課題では、半導体電子回路上にミクロ構造化されたインターフェース機能膜を構築し、その機能を評価することを、研究の目的とする。そのためには、微細加工技術がキーポイントとなる。申請者らの独自技術である、有機分子材料のようなソフトマテリアルのための超微細加工技術『単分子膜リソグラフィ』によって、半導体基板上の任意の位置に分子レベルでその配列構造が制御された有機分子ナノ組織膜を構築し、インターフェース機能を発現させる。 本年度は、半導体基板上に有機分子ナノ組織膜を構築する新しいプロセス技術を開発した。 ひとつは、シリコン-有機分子間の直接化学結合を介して、代表的半導体であるシリコン表面に有機分子膜を被覆する手法である。光励起反応を利用することで、室温でシリコンと有機分子を反応させることに成功したばかりでなく、光照射部位だけに局所的に有機分子を接合させる技術へと展開できる。今一つの成果は、より高速で解像度の高い光微細加工技術を開発したことである。有機単分子膜の最表面官能基だけを光化学変換しパターン転写する微細加工プロセスを開発し、パターン露光に必要な化学反応の量(すなわち露光時間)を格段に減少させた。短時間の露光は反応種の拡散時間につながり、その結果露光パターンの高精度化が実現する。 さらに、初年度、次年度の研究成果に基づいて、有機分子組織体-半導体接合体試料を作製した。昨年度設備導入した、有機分子-半導体界面の電子状態をナノメートルスケールで解析することができる走査型容量顕微鏡を用いて、半導体-有機分子接合の電子状態をより詳細に検討可能なことを実証した。
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Research Products
(4 results)