2002 Fiscal Year Annual Research Report
高分子ナノ薄膜・ナノ粒子ハイブリッド組識体の自在構築
Project/Area Number |
14205130
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮下 徳治 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三ツ石 方也 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (70333903)
青木 純 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (50250709)
|
Keywords | 高分子 / LB膜 / ナノ界面 / ハイブリッド / ナノ粒子 |
Research Abstract |
本申請研究は、高分子ナノ薄膜をベースとした機能合目的な自在組織化技術の確立を目的としている。本年度は種々の分子認識能、刺激応答機能、生体分子を有する高分子LB膜を作製し、単一機能における機能性高分子LB膜の外部刺激による応答を評価し、高秩序ナノ組織体センサ機能開発の基礎的な指針を得ることを目的とした。得られた研究結果の概要を以下に示す。 高分子LB膜を用いたナノ界面修飾 反応性高分子LB膜を用いて、固体基板表面への修飾および様々な機能団の導入を目的とした。反応性基としてすぐれた脱離基であるスクシニル基を有するモノマーを用い、N-ドデシルアクリルアミドとの共重合体を合成した。これとジアミン化合物(DADOO)との高分子反応により側鎖の末端にアミノ基を有する共重合体(pDDA-DADOO)を得た。蛍光プローブとして知られているFITCをpDDA-DADOO高分子ナノ薄膜に固定化することにより発光型のpHセンサー膜への応用が可能であることを示した。またシリコンウェハー上に固定化したエポキシド末端の自己組織化膜とDDA-DADOO高分子ナノ薄膜との間の化学反応を利用し、耐溶剤性にすぐれたナノコーティングを行うことに成功した。 金属薄膜上での工電子移動プロセスを利用した高分子ナノ集積体の論理演算素子 フェナンスレンとドナーおよびアントラセンとアクセプターを組み合わせた層間型電子移動ペアをLB法により作製し、蛍光消光測定よりどちらも効率的な光誘起電子移動が生じていることを見出し、高分子ナノシートによるフォトダイオードとして利用できることに着目した。二つのフォトダイオードを積層型で組み合わせ、2波長の光励起をインプットとした光電流応答を測定したところ、AND回路として機能していることを明らかにした。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] J.Matsui et al.: "Optical Logic Operation Based on Polymer Langmuir-Blodgett Film Assembly"Angew. Chem. Inter. Ed.. (in press). (2003)
-
[Publications] J.Matsui et al.: "Dynamic Behavior of Pyrene Fluorescence in Highly Oriented Polymer LB Films"J. Phys. Chem. B.. 198-200. 703-707 (2002)
-
[Publications] A.Aoki et al.: "Effect of Hole-Transporting Film Thickness on the Performance of Electroluminescent Devices Using Polymer Langmuir-Blodgett Films Containing Carbazole"Macromolecules. 35. 3686-3689 (2002)
-
[Publications] T.Miyashita et al.: "Fluorescent Image Patterning with Copolymer LB Film having Anthracene Chromophore"Mol. Cryst. Liq. Cryst.. 377. 1-6 (2002)
-
[Publications] Y.Kado et al.: "反応性高分子ラングミュアーブロジェット膜を用いたナノ界面の修飾"高分子論文集. 59. 590-595 (2002)
-
[Publications] 宮下徳治等: "高分子ナノシートを基盤とした分子系ナノデバイス"未来材料. 3(1). 30-35 (2003)