2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14205131
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福田 猛 京都大学, 化学研究所, 教授 (00111972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻井 敬亘 京都大学, 化学研究所, 助教授 (00217308)
大野 工司 京都大学, 化学研究所, 助手 (00335217)
後藤 淳 京都大学, 化学研究所, 助手 (20335219)
岸田 晶夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60224929)
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Keywords | リビングラジカル重合 / 高密度ポリマーブラシ / グラフト鎖の高度伸長 / 膨潤グラフト膜 / 高弾性率 / 極低摩擦表面 / 高密度グラフト化微粒子 / セミ・ソフトコロイド結晶 |
Research Abstract |
表面開始リビングラジカル重合により、長さの揃った高分子鎖を各種の固体表面に、表面占有率で約40%に及ぶ高密度でグラフト重合することができる。この事実は、乾燥グラフト膜中の分子鎖が伸び切り鎖長の約40%に及ぶほど伸長配向していることを意味する。 昨年度までの研究で、乾燥状態の超高密度グラフト膜が等価なスピンキャスト膜に比べて、著しく高い圧縮弾性率とガラス転移温度をもち、またフリーな同種高分子とオリゴマー領域に至るまで混和しないことを発見した。一方、良溶媒中の超高密度グラフト膜は、グラフト鎖の伸び切り鎖長に匹敵するほど膨潤し、その圧縮弾性率は極めて大きいことが判明している。 今年度の研究ではさらに多くの興味深い現象を観測した。特に、良溶媒中の超高密度グラフト膜間の摩擦係数が異常に低い(<0.001)という驚くべき事実を見出した。また、超高密度ブラシ膜を付与した単分散シリカ微粒子が、高度に伸張したグラフト鎖間の長距離排除体積効果に基づく新しいタイプのコロイド結晶、セミ・ソフト系コロイド結晶を形成することを発見した。 研究の最終年度に当たり、超高密度ポリマーブラシの示す様々な物性・機能に理論的解釈を与え、その体系化を試みた。
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Research Products
(11 results)