2004 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡現象に基づく自己組織化を利用した高分子面状デバイスの開発
Project/Area Number |
14205132
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
下村 政嗣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (90221762)
田中 賢 創成科学研究機構, 科学技術振興研究員(特任助教授) (00322850)
山本 貞明 創成科学研究機構, 科学技術振興研究員(特任教授) (20374720)
松尾 保孝 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (90374652)
藪 浩 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (40396255)
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Keywords | 非平衡現象 / 自己組織化 / 高分子 / 微粒子 / ハニカム構造 / 発光 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高分子溶液をキャストした際に結露した水滴を鋳型として生成されるハニカム構造化膜の空孔中に発光性の微粒子を封入し、面状に発光するデバイスを作製することである。今年度は色素を分散させた微粒子作製と、そのハニカム膜への導入を行った。 色素とポリスチレンを溶かしたテトラヒドロフラン(THF)溶液に貧溶媒である水を加え、THFを蒸発させてやると、300nm前後の色素を担持したポリスチレン微粒子が形成されることを見出した。 ハニカム膜は疎水的な材料から作製されているため、その表面は高い撥水性を示す。従って微粒子の水分散液を導入しようとすると全く濡れることが出来ない。ここでハニカム膜の表面を親水化するために、UV-オゾン処理を行う方法を考案した。UV-オゾン処理により表面が親水化され、ハニカム状の空孔に微粒子が導入されやすい状態となった。 空孔中に微粒子を導入する方法はキャスト法やディップコート法などの方法が考えられるが、これらの方法では連続処理に向かなかったり、粒子を十分導入できない等の問題がある。そこで微粒子分散液を2枚のスライドガラスでははさみ、一方のスライドガラスに親水化したハニカム膜を固定し、一方のスライドガラスを一定速度でスライドさせる方法を考案した。その結果、非常に効率よく、よりパッキングしたハニカム-微粒子ハイブリッド構造が家試製された。色素を励起すると孔部分が明るく光っていることが観察され、面状の高分子デバイスが作製できた。
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Research Products
(8 results)