2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14206001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西尾 剛 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30301039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸谷 幸枝 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60005634)
鳥山 欽哉 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (20183882)
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Keywords | 雄性不稔性 / 葯特異発現遺伝子 / 細胞質雄性不稔 / 稔性回復遺伝子 / 核遺伝子雄性不稔 / 突然変異遺伝子 / アブラナ科植物 / イネ |
Research Abstract |
シロイヌナズナのT-DNAタグラインから選抜した雄性不稔突然変異の2系統の突然変異形質と原因遺伝子の解析を行った。三核期に花粉が完全に消失する変異体であるno exine formation 1 (nef1)は、花器官で強く発現しプラスチド移行シグナルと26個の膜貫通領域を有するタンパク質をコードする遺伝子の突然変異であることを見出した。もう一方の雄性不稔突然変異系統の遺伝子はT-DNAにタグされていなかったため、遺伝子解明までには至らなかったが、関連遺伝子のSNP解析により候補遺伝子が見出された。イネの雄性不稔性遺伝子を明らかにするため、トウモロコシで雄性不稔性遺伝子として明らかとなっているMS45のイネの相同遺伝子OsMS45の機能解析を行った。この遺伝子の遺伝子発現をRNAi法で抑制したところ、花粉稔性の低下が起こることが明らかとなり、この遺伝子がイネにおいても雄性不稔性遺伝子であることが示唆された。しかし、遺伝子発現の抑制が不十分であったことから、完全な不稔個体は得られなかった。 イネのBoro型細胞質雄性不稔の稔性回復遺伝子を解明した。これは、ペチュニア等で細胞質雄性不稔の稔性回復遺伝子として明らかにされているPPRモチーフをもつタンパク質の遺伝子と類似のものであることが分かり、これをイネに導入した形質転換体を作成したところ、稔性が回復することが確認できた。支那野生稲に由来する細胞質雄性不稔性についても、稔性回復遺伝子のマッピングを行い、連鎖マーカーを見出した。 Diplotaxis mularisの細胞質を有するブロッコリー等Brassica oleraceaの細胞質雄性不稔の細胞質側の原因遺伝子を、稔性回復系統と不稔系統の比較により、絞り込んだ。今後この遺伝子の機能解析を進めるとともに、稔性回復遺伝子の解明を目指す。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ariizumi T, Hatakeyama K, Hinata K, Sato S, Kato T, Tabata S, Toriyama K: "A novel male-sterile mutant of Arabidopsis thaliana, faceless pollen-1, produces pollen with a smooth surface and an acetolysis-sensitive exine"Plant Molecular Biology. 53. 107-116 (2003)
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[Publications] Kazama T, Toriyama K: "A pentatricopeptide repeat-containing gene that promotes the processing of aberrant atp6 RNA of cytoplasmic male-sterile rice"FEBS Lett.. 544. 99-102 (2003)
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[Publications] Sato Y, Nishio T: "Mutation detection in rice waxy mutants by PCR-RF-SSCP"Theor Appl Genet. 107. 560-567 (2003)
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[Publications] Ariizumi T, Hatakeyama K, Hinata K, Inatsugi R, Nishida I, Sato S, Kato T, Tabata S, Toriyama K: "Disruption of the novel plant protein, NEF1 affects lipid accumulation in the plastids of the tapetum and exine formation of pollen resulting in male sterility in Arabidopsis thaliana"Plant J.. (in revision).