2003 Fiscal Year Annual Research Report
いもち病菌の植物種特異的寄生性決定遺伝子群の同定とクローニング
Project/Area Number |
14206006
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
眞山 滋志 神戸大学, 農学部, 教授 (00112251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 杓允 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (20147094)
中屋敷 均 神戸大学, 農学部, 助手 (50252804)
土佐 幸雄 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (20172158)
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Keywords | Magnaporthe oryzae / Magnaporthe grisea / Pyricularia oryzae / Pyricularia grisea / 種特異的寄生性 / 遺伝子対遺伝子説 / コムギ |
Research Abstract |
現在、いもち病菌の種特異的寄生性の遺伝的機構を2つのサブプロジェクト、すなわち(1)非病原力遺伝子の同定と異同検定(2)同定した非病原力遺伝子のクローニングに分けて進めている。本年度の成果はつぎのとおりである。 (1)非病原力遺伝子の同定と異同検定 すでにその存在を明らかにしていたイネ菌のコムギに対する3つの非病原力遺伝子が、すでに同定した遺伝子と同じものかどうかをアレリズムテストにより検討した。その結果、ひとつはPWT1,2つ目はPWT2,3つ目は未同定の新規遺伝子であることが明らかとなった。このことより、すでに同定していたアワ菌のコムギに対する非病原力遺伝子PWT1,PWT2は、アワ菌・イネ菌共通に存在する遺伝子であることが明らかとなった。つぎに、両遺伝子がどの程度の範囲の植物に作用するかを検討した。コムギ菌とエンバク菌のF_1のなかからコムギ、エンバク両植物に病原性を持つ菌株を選抜し、これにアワ菌を交雑した。その雑種後代をコムギ、エンバク等に接種した結果、両遺伝子はコムギのみならずエンバク、イタリアンライグラスにも作用するが、ウィーピングラブグラスには作用しないことが明らかとなった。このことから、両遺伝子はイチゴツナギ亜科植物に作用する遺伝子であることが示唆された。 (2)非病原力遺伝子のクローニング 昨年度コムギ菌のBACライブラリーを構築した。本年度はさらにアワ菌、エンバク菌のBACライブラリーを作成した。これにより、効率よくウォーキングを行うための基盤が整備できた。現在、アワ菌・コムギ菌ライブラリーを用いてPWT1へのウォーキングを行っている。PWT4については、AFLP連鎖マーカーにより近傍領域の連鎖地図を作成し、さらにそのAFLPマーカーをクローニングした。これらのマーカーから、エンバク菌ライブラリーを用いてウォーキングを始める段階にある。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Murakami, J. et al.: "Analysis of host species specificity of Magnaporthe grisea toward foxtail millet using a genetic cross between isolates from wheat and foxtail millet."Phytopathology. 第93巻・第1号. 42-45 (2003)
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[Publications] Tosa, Y. et al.: "Genetic constitution and pathogenicity of Lolium isolates of Magnaporthe oryzae in comparison with host species-specific pathotypes of the blast fungus"Phytopathology. 第94巻(in press). (2004)