2004 Fiscal Year Annual Research Report
いもち病菌の植物種特異的寄生性決定遺伝子群の同定とクローニング
Project/Area Number |
14206006
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
眞山 滋志 神戸大学, 農学部, 教授(理事) (00112251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土佐 幸雄 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (20172158)
中屋敷 均 神戸大学, 農学部, 助教授 (50252804)
朴 杓允 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (20147094)
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Keywords | Mgnaporthe / Pyricularia / 非病原力遺伝子 |
Research Abstract |
いもち病菌の種特異的寄生性機構の解明を、(1)非病原力遺伝子の意義のメンデル遺伝学的解析(2)非病原力遺伝子のクローニングの2つのサブプロジェクトに分けて行った。 (1)まず、エンバク菌のコムギに対する非病原力遺伝子PWT4が、コムギのエンバク菌に対する抵抗性遺伝子Rwt4と一対一に対応することを証明した。さらに染色体置換系統を用いた解析の結果、Rwt4が1D染色体に座乗していることが判明した。1D染色体は、コムギのカモジグサうどんこ病抵抗性遺伝子Pm10が座乗している染色体である。さらに、Rwt4とPm10の保有品種の範囲が全く一致した。これらのことから、コムギの他属植物寄生菌に対する抵抗性において1D染色体が重要な働きをしていると考えた。一方、PWT4のいもち病菌集団における分布を調べたところ、キビ菌に広く分布していることが判明した。このことから、Rwt4は、日本においてはキビ菌に対する抵抗性遺伝子として重要であると考えた。さらに、止葉展開期の植物を用いた解析の結果、Rwt4が実際にフィールドにてこれら他属植物寄生性いもち菌に対する抵抗性に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。 (2)PWT4については、OcMでリンクする分子マーカーを得ることに成功した。現在、非病原性に関与する領域の絞込みを行っている。アワ菌のコムギに対する非病原力遺伝子PWT1については、rDNA隣接領域付近の不安定な領域に座乗することが判明した。OcMでリンクするBACクローンの探索を続けている。
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Research Products
(1 results)