2002 Fiscal Year Annual Research Report
自然条件と土地利用条件の相違による水質流出特性の比較検討に関する研究
Project/Area Number |
14206027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
中曽根 英雄 茨城大学, 農学部, 教授 (70015783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 徹明 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30002067)
加藤 亮 茨城大学, 農学部, 助手 (10302332)
黒田 久雄 茨城大学, 農学部, 助教授 (20205256)
中野 芳輔 九州大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60038320)
三沢 真一 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30018791)
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Keywords | 水質流出特性 / 地区間の比較 / 自然浄化能 / 長期モニタリング / 汎用流出モデル |
Research Abstract |
北海道,九州,本州太平洋側,本州日本海側と日本全体の土地利用区分を代表する箇所における水質流出過程については,明らかにされている部分もありデータの集積がなされている.そこで各地区の特徴ある土地利用と,そこからの水質流出特性に関するデータを比較することで日本全域の水質流出特性を網羅的に把握し,できれば総合的なモデルの開発を目標とする.本年度は初年度であり,また予算執行の開始が11月からであったため,対象流域の設定のみを行った. 北海道地区(1.畑地からの流出および自然河川による浄化能(帯広),2.大規模草地からの流出(丸佐一号川,左支姉別川)),本州太平洋側地区(1.畜産(豚)を主とする流域からの流出特性(北浦山田川),2.畑地施肥を起因とする湧水と休耕田による窒素除去について(阿見町大形),3.ハス田からの霞ヶ浦への汚濁負荷流出(土浦市),4.茶園地帯からの窒素流出(静岡県)),本州日本海側地区(1.亀田郷の水田地帯(灌漑期,非灌漑期の水質変動),2.西蒲原の砂丘畑),九州地区(1.佐賀県嘉瀬川流域における営農とクリーク水質,2.福岡県筑後川流域における営農と河川・地下水の水質) 上記の対象地区で,次年度(15年度)および次次年度(16年度)に調査を集中的に行うことを決定した.調査水質項目は,EC, SS, T-N, T-Pであり、測定頻度は1週間につき1回程度で,長期間のモニタリングを行うこととした.また上記の長期測定に加えて,9月から10月ぐらいに1日につき1回の測定を1ヶ月間各地区同時期に行うこととした.今後は,各地区のデータをつきあわせ比較検討し,将来的な汎用流出モデルの構築に役立てる.なお,各地区の降水の水質についてどれだけ差異があるかも検討課題である。
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