2002 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域における持続発展型農村経営の方法に関する研究
Project/Area Number |
14206028
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藍澤 宏 東京工業大学, 文教施設研究開発センター, 教授 (70167766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 洋太郎 (社)農村生活総合研究センター, 研究部, 研究部長
大野 啓一 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (20213811)
有田 博之 新潟大学, 農学部, 教授 (40313506)
三橋 伸夫 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (50229746)
大内 雅利 明治大学, 農学部, 教授 (60147915)
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Keywords | 中山間地域 / 持続発展型 / 集落経営 / 地域資源 / 粗放管理 / 都市農村交流 / 後継者育成 / 地域間連携 |
Research Abstract |
本研究は、中山間地域における持続的且つ永続的に発展し得る集落経営の計画的手法を構築することを目的としたものである。そこで、平成14年度ではI)広域的な地域の動向・変化を捉えるためのマクロ視点の研究と、II)個々の農業集落の社会構造と変化を捉えるためのミクロ視点の研究を実施した。 Iのマクロ視点の研究として、世界農林業センサスデータ等を用いて、三大都市圏における都市近郊、平地地域、中間地域、山間地域毎に集落を単位とした詳細分析、並びに市町村単位の地域資源の保全状況からみた地域構造分析を行った。 IIのミクロ視点の研究では、日本各地でフィールド調査を実施した。 計画内容・課題別の調査は以下の通りである。 【1】自己改革し得る地域社会形成の分野では、総合的な集落社会経営の方法論を求めるために、山形県飯豊町と高知県梼原町において、住民への集落整備への意向を捉えたアンケート調査を実施した。また、都市部との交流活動に着目した調査研究を、大分県の竹田市と安心院町、新潟県小国町、茨城県県北地域、の先進的事例を抽出し、調査結果より住民の能動的な活動参画を促す要件を明らかにした。 【2】環境共生型の暮らしの経営の分野は、急峻な地形条件とのつきあい方、自然との共生型地域社会形成の方法を捉える調査を実施した。福岡県を流れる矢部川の上流部と下流部との交流による広域的な環境管理の在り方を求めた。安全な生活環境を保証するための地域防災計画を捉えるための地盤の常微振動調査を山形県飯豊町において行った。 【3】地域性を発揮した農業経営の展開の分野として、先進的な農業経営を実践している各農家や法人への聞き取り調査を、兵庫県赤穂市、新潟県津南町、熊本県菊池市、の各地域において実施した。更に、中山間地域における効率的な農地活用実践のための課題を捉えるため、新潟県の平野部に位置する集落を対象として農地の維持・管理状況に関する調査を行った。 以上の研究成果を取りまとめ、平成14年度の活動報告書を刊行した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 藍澤 宏: "関東農村地域における地域環境要素の保全形態に関する研究"農村計画学会学術研究発表会要旨集. 2003・4. (2003)
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[Publications] 藍澤 宏: "中山間集落における居住者の環境認識からみた集落評価に関する研究"農村計画学会学術研究発表会要旨集. 2003・4. (2003)
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[Publications] 藍澤 宏: "中山間集落における居住者の環境整備意向からみた集落特性"農村計画学会学術研究発表会要旨集. 2003・4. (2003)
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[Publications] 春山成子: "地形立地からみた星野村の棚田"日本地理学会発表要旨集. 62巻. (2003)
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[Publications] 三橋伸夫: "過疎農村における文化イベントの地域活性化に果たす役割-新潟県小国町における事例分析-"日本建築学会関東支部研究報告. (2003)
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[Publications] Mitsuhashi Nobuo: "Significance and possibility of a cultural event in depopulated rural area -Case study of Oguni Town, Niigata pref.-"IFEA Europe 2003 Conference proceeding, 2003.3. (2003)
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[Publications] 春山成子: "今なぜ棚田を守るのか?「21世紀水危機-農からの発想-」"農山漁村文化協会. 350 (2003)