2004 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレータおよびコンピュータグラフィクスを用いた犬臨床教育訓練システムの開発
Project/Area Number |
14206037
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
丸尾 幸嗣 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (40124276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 廣 (株)高研, 製造二部, 部長
斎藤 隆文 東京農工大学, 共生科学技術研究部, 教授 (60293007)
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Keywords | 犬 / 代替モデル / 臨床教育 / シミュレータ / コンピュータグラフィクス / 手術実習 |
Research Abstract |
1.犬全身および局所シミュレータの試作と改良 10kg相当の全身型の犬モデル体内にレプリカで作製した。食道胃、十二指腸下降部を配し、実際と同様な手技で、胃の早期ガン、ポリープ、十二指腸の十二指腸乳頭、パイエル板が観察できる様にした。前年度の試作品は胃から十二指腸への挿入が困難だったが、モデル胃を部分的に硬くすることで十二指腸に入りやすくした。また、手術手技トレーニングのための切開、縫合モデルを試作、改良した。今年度はさらに左大腿骨骨折の処置が可能な内容を加えた。これらは下記のコンピュータグラフィクスで描くバーチャル的手術とリンクするシステムとした。 2.瀕死状態の動物の再現 観察として心音心拍を同期させ、脈を触知できる機能を作製した。心拍数の幅は70〜180/分で、心拍に同期した脈拍は4段階(弱い、やや弱い、やや強い、強い)とした。心音量は心拍の強弱で無音から7dBまで可変できる。犬モデルの胸部体内にスピーカーと下肢大腿動脈部に脈拍を発生させるアクチュエーターを備え、外部BOXから心拍、脈拍の強さ、心音量を動物の状態を想定し再現出来るようにした。 3.コンピュータグラフィクス(CG)による骨折手術トレーニング教材の開発 犬の大腿骨骨折手術を対象とし、手術の手順習得に限定した教材を作成した。手順のわかりやすい説明と、多様な症例に対する教材作成の簡略化を目的として、2.5次元のイラスト調CG表現を用いた。今年度は、大腿骨骨折手術のアプローチから縫合までの、一連の手順を組み込んだプロトタイプシステムを作成した。本システムでは、主としてパソコンのマウス操作だけで、筋膜などの切開手順や、ピンおよびプレートを用いた固定方法などを学習できる。獣医学科での生体を用いた手術実習前の授業において、本システムを試用し、その有効性を検証した。 以上、3年間の成果を報告書としてまとめた。
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Research Products
(5 results)