2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14207028
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
栗山 喬之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20009723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧口 裕一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (30272321)
笠原 靖紀 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (60343092)
巽 浩一郎 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10207061)
池田 宇一 信州大学, 医学部, 循環器内科・教授 (30221063)
白澤 卓二 東京都老人研究所, 分子老化研究グループ, グループ長 (80226323)
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Keywords | 肺高血圧 / 遺伝子治療 / 血管内反細胞 / 血管平滑筋細胞 / プロスタサイクリン / ボセンタン / 再生治療 |
Research Abstract |
プロジェクトA I.既知の標的遺伝子に関する研究 1)肺血管リモデリング抑制 プロスタサイクリン合成酵素には遺伝子多型が存在し、LL型では血中6-koto prostaglandinが高値になることが分かったが、慢性肺血栓塞栓症の発症との関連は認められなかった。 2)肺血管再生 血管再生に欠かせない血管内皮細胞前駆細胞につき、広範囲の検討を行った。肺末梢微細血管傷害を特徴とする肺気腫症例においては、循環血液中の内皮前駆細胞のコロニー形成能が著しく減少しており、また安定期冠動脈疾患患者においても同様の所見を認めた。一方、大動脈瘤の修復課程においては逆に増加することが分かり、この違いの機序を解明し、血管内皮再生療法に重要であることが示された。 II.遺伝子導入方法に関する研究 ・AAベクターの作成 ウイルスフリー条件下で、AAV type 2ベクターを作成するシステムを確立し、実際に血管内皮NOS遺伝子の組み込みを行った。 プロジェクトB ヒト培養肺動脈血管内皮細胞、平滑筋細胞にプロスタサイクリン、ボセンタンを投与し、DNAマイクロアレイにより検索した。血管内皮、平滑筋細胞それぞれに特徴的遺伝子発現の変化を認め、平滑筋細胞においては、cyr61,CTGF遺伝子がプロスタサイクリン、ボセンタンに共通して時間依存的に発現亢進していることがreal-time PCRで確認され、血管拡張機序に密接に関係していることが分かった。これら2遺伝子は共にCCN familyに属し、線維芽細胞の成長、分化にかかわるとされており、プロスタサイクリン、ボセンタンのような血管拡張薬の細胞内作用機序の分子生物学的側面を明らかにすることができた。
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Research Products
(5 results)