2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14207050
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
桑野 博行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90186560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅尾 高行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40212469)
加藤 広行 群馬大学, 医学部, 講師 (70224532)
志村 龍男 群馬大学, 医学部, 助手 (00282393)
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Keywords | 消化器癌 / epigenetic change / 細胞間作用 / 転移能 / 浸潤能 / ポストゲノム |
Research Abstract |
癌細胞におけるepigenetic changeを確認する手法の一つとして、癌細胞培養系における細胞密度と転移能との関連を検討した。 1)マウス大腸癌細胞株であるcolon26細胞を細胞密度を変えて培養し、密度の低い環境下で培養したlow density groupと高密度下で培養したhigh density groupとした。両グループの同じ細胞数をBALB/cマウスの尾静脈から投与し2週間後の肺転移を観察するとhigh density groupで優位に転移数が多かった。これは同じ細胞であっても環境により転移能が変化したことを示す。 2)次に、この転移能の変化が環境により再度変化するかを見るために低密度2週間で培養したものをその後高密度で、また、高密度で培養したものをその後低密度で培養したのちマウスの肺転移モデルで検討すると、最終的に高密度で培養したものの方が高度の肺転移能を持つことが示された。すなわち、培養条件という環境設定により肺転移能が変化し、その変化は永久的なものではなく環境変化で変わりうるもの、つまりepigenetic changeであることが示されたことになる。 3)高転移能を獲得した細胞と親細胞株を、浸潤能、接着能で比較すると浸潤能では変化が見られなかったが、HUVEC細胞への接着能が高転移株で高かった。 これまでの癌細胞と正常細胞とのcell to cell interactionの研究とともに癌細胞同志のcell to cell interactionでもepigenetic changeがもたらされていることを示す一つの結果と考えている。
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Research Products
(6 results)