2002 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞移植による子宮内胎児治療法の確立に関する研究
Project/Area Number |
14207072
|
Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
鈴木 盛一 国立成育医療センター研究所, 移植・外科研究部, 部長 (00111386)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 虎之 国立成育医療センター研究所, 遺伝診療部, 医長
絵野沢 伸 国立成育医療センター研究所, 移植・外科研究部, 室長 (40232962)
梨井 康 国立成育医療センター研究所, 移植・外科研究部, 室長 (60321890)
藤野 真之 防衛医科大学校, 公衆衛生講座, 助手
古関 明彦 千葉大学, 大学院・医学研究科・発生生物学部門, 教授 (40225446)
|
Keywords | 幹細胞 / 肝細胞 / マイクロアレイ / 子宮内胎児移植 / 幹細胞移植 |
Research Abstract |
現在肝細胞特異的であると考えられているいくつかの遺伝子が、肝細胞の同定に用いられているが、その数は非常に限られており、分化の段階に応じて発現する遺伝子についてはあまり知られていないのが現状である。また、ES細胞から肝細胞へ分化誘導させるためには、培養条件を詳細に検討する事が重要であると同時に、肝細胞へ分化する際の遺伝子の発現を理解する事が分化誘導への糸口になると考えられる。本研究では胎児より、将来肝臓になることが知られている組織を取り出し、マイクロアレイを用いて網羅的な解析を行うことにより、未熟な段階における肝細胞へ分化のマーカーの単離を検討する。胎齢8.5-9日のマウス組織から将来的に肝臓に分化すると思われる心臓原基と接近する前腸内胚葉及び心臓中胚葉組織を取り出し、両組織をそれぞれ単独あるいは接近させて培養した。心臓中胚葉と接近する前腸内胚葉由来の上皮細胞において免疫染色法を用いて、アルブミン陽性細胞の出現が確認できた。アルブミン陽性細胞出現前後の細胞集団からRNAを抽出した。抽出したRNAを用いて、マイクロアレイシステムにより発現している遺伝子を解析し、肝細胞に分化誘導するために必須の遺伝子を探索する予定である。得られた遺伝子発現情報を解析し、有用であると思われる遺伝子の発現をRNase Protection Assay (RPA)およびリアルタイム定量RT-PCR等によりより詳細に解析する。未知の遺伝子が見つかった場合には完全長のcDNAおよびGenomic DNAを単離する。また発現遺伝子のプロモーター領域の解析も行う。
|
Research Products
(18 results)
-
[Publications] Shibata, R.: "Responsiveness of chemotherapy based on the histological type and WT1 mutation in bilateral Wilms tumor"Pathology international. (in press). (2003)
-
[Publications] Shibata, R.: "Primary carcinosarcoma of the vagina"Pathology Int.. (in press). (2003)
-
[Publications] 五條 理志: "多能性体性幹細胞としての間葉系幹細胞"最新医学. 57・1. 38-46 (2002)
-
[Publications] 五條 理志: "間葉系幹細胞の分化制御機構"炎症と免疫. 10・1. 13-18 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "間葉系幹細胞による臓器再生"化学と生物. 40・6. 362-369 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell)による造血再生"血液・腫瘍科. 44・2. 126-136 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "間葉系幹細胞"医学のあゆみ. 200・13. 1127-1228 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "間葉系幹細胞"ゲノム医学. 2・1. 87-94 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "間葉系幹細胞をもちいた再生医療研究"分子細胞治療. 1・1. 31-37 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "幹細胞とエピジェネティクス"Molecular Medicine 別刷. 39・7. 816-822 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "再生医療"小児科臨床. 55・5. 844-846 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "間葉系幹細胞"再生医学再生医療 現代化学増刊. 41. 16-23 (2002)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "骨芽細胞から神経への転換"最新医学 別刷. 57・7. 1640-1647 (2002)
-
[Publications] 竹田 征治: "筋ジストロフィーに対する再生治療"医学のあゆみ. 204・3. 179-182 (2003)
-
[Publications] 梅澤 明弘: "組織幹細胞と生殖細胞の再生医学"ドクターズマガジン. 8・33. 40-41 (2003)
-
[Publications] 森 泰昌: "再生医学と幹細胞-成体幹細胞"日医雑誌. 129・3. 307-312 (2003)
-
[Publications] 井出 利憲: "老化研究が分かる"羊土社. 124 (2002)
-
[Publications] 堀内 正嗣: "生活習慣と遺伝子疾患"メデイカルレビュー社. 396 (2002)