2003 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーの生体組織に対する細胞生物学的な影響を探る
Project/Area Number |
14207083
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
片山 直 明海大学, 歯学部, 教授 (10105596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横瀬 敏志 明海大学, 歯学部, 助教授 (90245803)
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Keywords | 炭酸ガスレーザー / オステオポローシス / OVXラット / 骨組織 / 骨形成 / 骨形態計測 |
Research Abstract |
本年度の斑会議において(2003年6月5日)各研究分担者に対して、炭酸ガスレーザーの骨組織に対する影響を調べることを研究代表者の片山から依頼した。 本年度は主にin vivoにおいて炭酸ガスレーザーの骨組織に対する研究結果がえられた。 炭酸ガスレーザーの骨組織に対する影響:SDラットの卵巣を摘出(OVXラット)し、オステオポローシスのモデル動物を作製した。そしてこの動物の大腿骨に炭酸ガスレーザーをデフォーカスで60J/cm^2のエネルギー密度で照射した。その後、経時的にカルセインで骨組織をラベルして骨形成作用に対する炭酸ガスレーザーの影響を骨形態計測法にて調べた。また、あわせてDEXAにて骨塩量を測定した。 (結果と考察)炭酸ガスレーザーを照射した骨組織は、照射後3日目から骨髄内の内骨膜に類骨の盛んな形成がみられた。その後7日目には石灰化を伴った成熟骨組織が確認された。また、カルセインの標識結果から、石灰化速度はレーザー照射しないOVXラットに比較して約3倍に達していた。これらの結果を反映して、DEXAの結果もレーザー照射したOVXラットの骨組織では照射していないOVXラットに比較して骨塩量の増加が確認された。 これらの結果は、骨塩量が急激に減少するオステオポローシスのモデルであるOVXラットの骨組織に対して、炭酸ガスレーザーが骨の増加と骨塩量減少の阻止に有効であることを示している。すなわちメカニカルフォースとして骨組織の機能保持に利用できることを示唆している。 今後さらに骨増加のメカニズムを分子生物学的に探索したい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 横瀬敏志, 門倉弘志, 柿坪秀具他: "脾臓に移植した歯髄組織におけるdentinogenesisの解析"日本歯科保存学雑誌. 46(秋季特別号). 24 (2003)
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[Publications] 横瀬敏志: 埼玉県歯科医師会 埼歯だより. 514,1月号. 85-90 (2004)