Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 正司 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014098)
大山 喬史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50064366)
川崎 貴生 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90002229)
古谷野 潔 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (50195872)
赤川 安正 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00127599)
|
Research Abstract |
平成14年度は,まず,本研究を遂行していく上での基礎的なデータを収集することを目的として,これまで大阪大学において使用していた補綴装置に関するデータベースに改良を加え,分担者がそれぞれの大学において製作した部分床義歯に関するデータを収集した.その結果,平成14年4月から平成15年1月の期間中に全国7大学においてのべ1131件のデータを収集できた.収集されたデータを詳しく分析したところ,Kennedy分類別症例数は,上顎では症例数がII級,I級,III級,IV級の順であり,下顎ではI級,II級,III級,IV級の順となった.また,Eichner分類別の症例数は,上下顎ともB群,C群,A群の順であった.欠損歯数と支台歯数については,欠損歯数の多少に関らず,支台歯数として4歯を動員している補綴装置が多数を占めた.次に,今回入力された項目の中から,製作された補綴装置の難易度を表す指標として欠損歯数とEichner分類を取り上げ,装着した術者の臨床経験別に症例数の割合を検討した.その結果,いずれの項目においても経験年数による差はほとんど観察されなかった.実際の臨床の場においては,経験年数の多い医局員ほど難易度の高い症例の配当を受けているが,今回収集されたデータからはそれを数値として表現することができなかった. 難易度の高い症例に対する処置,あるいは行った処置による機能回復の程度が高いほど,その処置は高く評価されなければならない.そこで,次に補綴装置による機能回復の程度を客観的に評価する方法として咀嚼能率検査を取り上げ,その検査に必要な被験食品の開発をめざして検討を行った.すなわち,これまで大阪大学で使用してきた試験用グミゼリーとほぼ同一の性状の被験食品を開発するための検討を行い,その製作条件をほぼ確立することができた.
|