2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14207101
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
高橋 優三 岐阜大学, 医学部, 教授 (80094580)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 雅之 岐阜大学, 医学部, 助教授 (40156146)
藤崎 和彦 岐阜大学, 医学部, 助教授 (60221545)
鈴木 康之 岐阜大学, 医学部, 教授 (00163014)
|
Keywords | 医学教育 / 教材 / テュトーリアル / 模擬患者 / IT |
Research Abstract |
インターネット・テユトーリアルは、全国の医学生等が参加し、時間と距離に関係なく自学自習できる新しい遠隔教育のひとつであるが、この効果的な教材開発、テューターとしての学習援助の方法などが未開発のままであったため、これを実際に運用しつつ研究開発を進めた。コースの運営は、細胞生物学、意思決定(あなたならどうする)、がん遺伝子などであり、参加学生は約200名であった。 使用するシナリオとしては、興味が収斂するような完全記載型ではなく、学生に幅広い興味を引き起こすような不完全な書き方が望ましく、インターネット上のテューターとしては、学生の発言に直ちに応えるのではなく、学生が充分に思考を練るまでの時間を与えることがキーポイントになると判断された。 またインターネットでは、メイルのみの交信のため参加者の間で誤解が生じやすい事も指摘された。これを解決するために、絵による意思疎通を導入した。本研究において約27の絵と音声によるファイルを作製し、会話に親近感をもたせた。 模擬診察用のシナリオの増補を行い、毎月2回の研修会を通して、効果的な教育法の広報に努めた。また、模擬診察を学生の態度教育用のトリガフィルムとして4本作製し、学生自らが考え成長する臨床医学の教育に役立つ事を確認した。 臨床症例の既往歴、所見、検査データなどをデジタル化し、これを学生の自らの興味で閲覧でき、検査の方法や診断を考える教材にまとめた。これは、現在使用中であり、臨床実習中の学生の能動性をたかめることが出来た。 基礎医学実習を学生が安全に自発的に行えるセットアップの例示をした。
|
Research Products
(10 results)
-
[Publications] 丹羽雅之, 高橋優三, 大西弘高: "医学教育部門・医学教育開発研究センターの役割"現代医療. Vol.34・No.7. 1532-1538 (2002)
-
[Publications] 鷲野嘉映, 高橋優三, 藤崎和彦, 鈴木康之, 丹羽雅之, 中村浩幸: "客観的臨床能力試験(OSCE)における4方向カメラビデオシステム使用の評価"医学教育. 33(4). 253-260 (2002)
-
[Publications] 鈴木康之, 高橋優三, 丹羽雅之, 藤崎和彦, 中村浩幸, 鷲野嘉映, 加藤智美, 伊藤和夫: "岐阜大学医学部におけるテューとリアル・システムに関する研究(第2報)-テュートリアル1期生の学外臨床実習(6年次)に対する評価-"医学教育. 34(1). 13-19 (2003)
-
[Publications] 藤崎和彦: "薬剤師に求められるコミュニケーションスキルとその教育法"月間薬事. Vol.43 No.12. 2617-2620 (2002)
-
[Publications] 藤崎和彦: "医療面接とコミュニケーション"現代医療. Vol.34 No.7. 1591-1596 (2002)
-
[Publications] 藤崎和彦: "カルテ開示に耐えうる診療録"JIM. Vol.12 No.1. 73-77 (2002)
-
[Publications] 藤崎和彦: "新しい卒前医学教育3:模擬患者/標準模擬患者とコミュニケーション教育"医学教育白書2002年版. 2002年版. 48-52 (2002)
-
[Publications] 藤崎和彦: "模擬患者/標準模擬患者(SP)の養成と導入"基本的臨床技能の学び方・教え方. 183-196 (2002)
-
[Publications] 藤崎和彦: "インフォームド・コンセント"内科臨床研修指導マニュアル. 87-91 (2001)
-
[Publications] 藤崎和彦: "行動変容を生む患者・住民アプローチ"日本生活協同組合連合会医療部会. 123 (2002)