2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14207101
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
高橋 優三 岐阜大学, 医学部, 教授 (80094580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 雅之 岐阜大学, 医学部, 助教授 (40156146)
藤崎 和彦 岐阜大学, 医学部, 助教授 (60221545)
鈴木 康之 岐阜大学, 医学部, 教授 (00163014)
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Keywords | テュトーリアル・システム / インターネット・テュトーリアル / シナリオ / 模擬診察 / Script Accordance Test / ピア・リビュー法 |
Research Abstract |
現在の医学教育では、膨大な医学知識を単に記憶する目的の学習ではなく、医療の実施や医科学の研究に役立つ思考回路が形成され、その結果、医学知識が学習者の頭脳に残るような教育方法が望まれる。本研究では、これを効果的に実現する教材の作製を行った。 教育者用の教材のとしては、トリガーフィルム(テュトーリアル・システムを1本及び模擬診察を10本)を作製した。このフィルムは、テュトーリアルのコア・タイムや医療面接についてある程度の基礎知識を与えると共に、学習者自身が考える機会を得て、自分で成長できるように演出した。 PBLテュトーリアル、インターネット・テュトーリアル用のシナリオについては、学習者が自分で目標を持って自分の思考の幅を広げられるようなストーリーの雛型の開発ができた。さらに到達目標、テューターへの案内、時間割、参考資料などを工夫し、システムとしての有機性を持たせるノウハウを確立した。 救命救急については、屋根瓦方式で次々に学習者の輪を広げて行く事が有効であるが、これを実現する教材が成否のポイントとなるため、初心者にも教えられる教材の開発を行った。模擬診察についても同様で、医師役の医学生が自分の置かれた立場を理解し、技能向上に向けて反省できる場面設定のシナリオが執筆でき、日本全国の医学生、模擬患者に使用可能の状態とした。基礎医学を学ぶ学生が、自分の力で実験ができる汎用の実験マニュアルを作製した。これは、Explore Your Bodyと名づけられ、自分の体や、身近な自然現象から科学的な観察眼、洞察力を育成するものである。 学生の学習評価も、学習内容と同様に学習効果を上げるために重要である。ピア・リビュー(評価^2法)法やThe Script Accordance Testの開発を行った。
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Research Products
(24 results)
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[Publications] Yasuyuki Suzuki: "A Trial of an International Internet PBL on HIV/AIDS"J Medical Education. (in press).
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[Publications] Yasuyuki Suzuki: "Effects of PBL-Tutorial in Gifu University School of Medicine : Evaluation of Students in Clinical Years"J Medical Education. (in press).
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[Publications] 鈴木康之: "岐阜大学医学部におけるテュートリアル・システムに関する研究(第2報)テュートリアル1期生の学外臨床実習(6年次)に対する評価"医学教育. 34. 13-19 (2003)
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[Publications] 丹羽雅之: "医学教育部門・医学教育開発研究センターの役割"現代医療. 34. 1532-1538 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "カルテ開示に耐えうる診療録"JIM. 12. 73-77 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "医療面接とコミュニケーション教育"現代医療. 34. 1591-1596 (2002)
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[Publications] Suzuki Yasuyuki: "A preliminary trial of an internet PBL tutorial using mailing list"J Medical Education. 6. 87-90 (2002)
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[Publications] 鈴木康之: "Tutorial systemによる小児科教育"小児科. 43. 100-105 (2002)
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[Publications] 鈴木康之: "インターネット・テュトーリアルの試み"医学教育. 33. 12-12 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "医学教育の展望・診療参加型の教育でニーズに合った医師を育てる"JAMIC JOURNAL. 1月. 17-18 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "質的研究をどうとらえるか"週間医学界新聞. 第2479. 9-11 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "あなたの服薬指導を採点します"NIKKEI Drug Information1. 1月10日号. 15-26 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "患者の気持ちに寄りそうコミュニケーションとは"大阪保険医雑誌. 5月号. 9-17 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "今の低医療費政策では真の「専門医」など育たない"ばんぶう. 7. 39-39 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "日本の医師は世界と向き合えるか"ばんぶう. 10. 27-27 (2002)
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[Publications] 加藤智美: "第5回医学教育セミナーとワークショップ"医学教育. 33. 344-344 (2002)
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[Publications] 平葉子: "研修病棟における初期研修医と看護士の葛藤原因の分析"医学教育. 33. 443-447 (2002)
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[Publications] 鷲野嘉映: "客観的臨床能力試験(OSCE)における4方向カメラビデオシステム使用の評価"医学教育. 33. 253-260 (2002)
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[Publications] 高橋優三: "新しい医学教育の流れ'02医学教育セミナーとワークショップの記録"三恵社. 418 (2003)
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[Publications] 高橋優三: "新しい医学教育の流れ第3回医学教育セミナーとワークショップの記録"三恵社. 203 (2002)
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[Publications] 高橋優三: "医学教育のあれこれ"三恵社. 193 (2002)
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[Publications] 藤崎 和彦: "模擬患者/標準模擬患者(SP)の養成と導入,基本的臨床技能の学び方・教え方"南山堂. 210 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "行動変容を生む患者・住民アプローチ"日本生活協同組合連合会医療部会. 123 (2002)
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[Publications] 藤崎和彦: "「医学教育白書2002年版」新しい卒前医学教育3:模擬患者/標準模擬患者とコミュニケーション教育"篠原出版新社. 170 (2002)