2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14208019
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
斎藤 靖二 国立科学博物館, 地学研究部, 部長 (00000133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳瀬 寿 国立科学博物館, 展示情報部, 展示企画課長 (20370992)
木内 行雄 国立科学博物館, 展示情報部, 部長 (10370991)
吉村 浩一 法政大学, 文学部, 教授 (70135490)
真鍋 真 国立科学博物館, 地学研究部, 主任研究官 (90271494)
井上 透 国立科学博物館, 展示情報部, 情報サービス課長 (30370993)
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Keywords | 移動体通信 / 音声ガイド / 博物館 / 展示解説 / 携帯電話 / PHS / 超指向性音響システム / PDA |
Research Abstract |
(1)携帯電話の音楽再生機能を利用して,音声ガイドのデモ機を用意し,国立科学博物館・恐竜展示室において,デモ,アンケート調査を実施した.2日間で約60件のアンケートを回収し,参加者の追尾調査もあわせておこなった.目の不自由な来館者に,音声ガイドへのニーズを取材することが出来た.携帯出来る音声ガイドは,解説を聞きながら,対象展示物の周りを自由に歩くことが出来るのがメリットの一つである.しかし,対象展示物を認識していなくても音声ガイドが聞けることから,対象展示物と音声ガイドの関連性が弱くなるような問題も指摘された.絵画鑑賞に関する認知心理学的研究でも明らかなように,対象展示物とガイド内容をいかに一致させるかが課題である.(2)北九州市立自然史・歴史博物館の音声ガイドに関して,昨年度行った来館者アンケート調査を評価する方法の一つとして,音声ガイドの利用案内や,機器の貸し出し,アンケートの配付・回収などを担当した展示交流員への対面調査をおこなった.北九州市立自然史・歴史博物館では,展示交流員と来館者とでは博物館のマナー感覚に大きな違いが現れた.(3)名古屋大学などが名古屋市美術館で行った,PDAを使用した展示解説のアンケート調査に参加し,PDAと携帯電話の比較をおこなった.いずれにおいても,インターフェースのデザインが大きな役割を持つことが明らかになった.(4)超指向性音響システムによる音声ガイドの実験に向けたハード面の準備を行った.(5)来年度(5月)に京都で開催される日本認知心理学会で,認知心理学のフィールドとしての博物館・美術館をテーマとしたワークショップを起案し,準備を行った.(6)国立科学博物館のHPに本研究のHPを立ち上げた.
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