2002 Fiscal Year Annual Research Report
ユーザと情報システムとの認知的調和のための確率的制御機構の研究
Project/Area Number |
14208033
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
麻生 英樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報処理研究部門, 主任研究員 (10344194)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 克亘 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報処理研究部門, 主任研究員 (30356472)
速水 悟 岐阜大学, 工学部, 教授 (90345794)
浅野 太 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報処理研究部門, 研究グループ長 (00231895)
本村 陽一 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報処理研究部門, 主任研究員 (30358171)
秋葉 友良 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報処理研究部門, 主任研究員 (00356346)
|
Keywords | ユーザ・インタフェース / インタラクション / 対話システム / 対話制御 / 確率的推論 / ベイジアンネット / 認知的調和 |
Research Abstract |
本年度には,データ収集環境整備,データ収集・解析,確率モデル拡張の3項目について以下のような成果を得た. 1.マイクロフォンアレイとステレオカメラを用いたインタラクティブシステムを構築し,インタラクション中のユーザの状況を推定するための基盤となるデータの収集および人手によるラベリングを試験的に行った.並行して,発話中のユーザの状況を推定するための確率的推論メカニズムについて研究を行い,音響信号と画像信号を統合してインタラクション中のユーザの発話状況や発話位置を推定する方法を提案し,上記のデータを用いて評価を行った.この結果,画像情報と音声情報とをベイジアンネットによって確率的に統合することでユーザの発話状態が推定できることを明らかにした.この成果を2002年ベイジアンネットセミナー,日本音響学会2003年春季研究発表会で発表した. 2.自然言語モデリングや対話制御におけるベイジアンネットの利用について検討を行い,人工知能学会誌に発表した.また,ユーザの自由な発話をモデリングするために,音声検索タスクおよび講演発話における自由発話データの収集・タグづけを行ない,得られたデータの分析を行った.この結果,音声検索タスクにおいて,被験者に検索要求の背景から検索質間を想像させることで自由な発話に近いデータを収集できることを明らかにした.この成果を日本音響学会2003年春季研究発表会で発表した. 3.Unified Modeling Language : UMLをベースとした確率的タスクモデリングの概念を提案し,そのモデルにもとづいたインタラクションの柔軟な制御方式について検討を行った.この結果,提案方式が柔軟なインタラクションを実現する枠組みとして有効であることを確認した.この成果を2002年度人工知能学会全国大会,計算論的学習理論ワークショップで発表した.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 浅野 太, 他: "ベイジアンネットを用いた音響情報と画像情報の統合"2002年ベイジアンネットセミナーBN2002予稿集. 93-98 (2002)
-
[Publications] 浅野 太, 他: "音響情報と画像情報の統合による発話区間検出-基本的なコンセプト-"日本音響学会2003年春季研究発表会講演論文集. 49-50 (2003)
-
[Publications] 秋葉 友良, 他: "自然言語処理におけるベイジアンネット"人工知能学会誌. 17巻5号. 553-558 (2002)
-
[Publications] 秋葉 友良, 他: "音声入力型情報検索のための自由発話収録"日本音響学会2003年春季研究発表会講演論文集. 59-60 (2003)
-
[Publications] 本村 陽一, 他: "確率的タスクモデリングによるインタラクティブシステムの制御と学習"2002年度人工知能学会全国大会(第16回)論文集. (CD-ROM). 1B1-04 (2002)
-
[Publications] 本村 陽一, 他: "確率的タスクモデルによる知的システムの学習"計算論的学習理論ワークショップ(IBIS2002)予稿集. 49-52 (2002)