2004 Fiscal Year Annual Research Report
重力探査とリモートセンシングによる断層破砕帯の破砕度評価法の確立
Project/Area Number |
14208044
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
足立 守 名古屋大学, 博物館, 教授 (10113094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 英一 名古屋大学, 博物館, 助教授 (30324403)
志知 龍一 中部大学, 工学部, 教授 (50022596)
山口 靖 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (80283472)
竹内 誠 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (80273217)
束田 和弘 名古屋大学, 博物館, 助手 (80303600)
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Keywords | 熱田-日進断層 / 稠密重力探査 / 重力異常急変帯 / 宮川断層 / 宮峠断層 / タルワニ法 / リニアメント解析 / プルアパート・ベイスン |
Research Abstract |
(1)前年度に引き続き、濃尾平野の中央に伏在する熱田-日進断層の分布地域、特に名古屋市東部地域において稠密な重力測定を行い、調査地域のより正確な重力異常図を作成した。 (2)従来の重力データベースに新たな重力データを加えて、「日本列島重力アトラス 西南日本および中央日本」(山本明彦・志知龍一編)を、東大出版会から出版した。 (3)今年度は、岐阜県高山南方の宮盆地において稠密な重力測定と地質調査を実施し、宮盆地の詳細な地下構造解析を行った結果、以下のことが明らかとなった。 ・宮盆地は宮川断層と宮峠断層という2本の平行な断層の間に位置する。リニアメント解析の結果、盆地の北端に位置する宮川断層は断層地形が明瞭で、リニアメントも連続する。一方、盆地の南端近くに位置する宮峠断層ではリニアメントが明瞭でない。 ・新たな252点の測定によって得られた重力異常図から、宮盆地には北東-南西方向に延びる著しい負の重力異常域が存在し、中心部では-52mGalよりも低い重力異常値を示す。 ・この重力異常域を形づくる2本の重力異常急変帯のうち、北側の重力異常急変帯は5mGal/km以上の勾配を持ち、宮盆地の北端に沿っている。南側の重力異常急変帯は8mGal/km以上の勾配を持ち、宮盆地の南端付近に存在する。 ・タルワニ法を用いた地下構造解析の結果、宮盆地には密度の低い未固結の堆積物が美濃帯の堆積岩類や濃飛流紋岩類を覆って80〜150mの厚さで堆積していると見積もられる。 ・地質調査、リニアメント解析、重力異常解析から総合的に判断すると、宮盆地は2本の横ずれ断層に挟まれたプルアパート・ベイスンとして形成された可能性が高い。
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Research Products
(7 results)