2004 Fiscal Year Annual Research Report
トロイダル・ダイバータ配位におけるバースト状非局所熱・粒子輸送に関する研究
Project/Area Number |
14208052
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高村 秀一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40023254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上杉 喜彦 金沢大学, 工学部, 教授 (90213339)
大野 哲靖 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (60203890)
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Keywords | 核融合 / プラズマ / 磁気ダイバータ / 非拡散的輸送 / 熱・粒子制御 / プラズマ-表面相互作用 / ブロッブス / トーラス |
Research Abstract |
コンパクト(R=34cm,2a=18cm,2b=28cm)ながら長い磁力線と深いダイバータスロートを有するトロイダル・ダイバータ模擬試験装置が完成した。直流放電によって得られたプラズマパラメータは、Ar(0.2Pa)にてne=1.5×10^<19>cm^<-3>,Te=3.5eV;He(1.0Pa)にてne=4.0×10^<18>cm^<-3>,Te=6.0eV;H_2(3.0Pa)にてne=5.5×10^<18>cm^<-3>,Te=11eVなる比較的電子温度が高く、高密度のプラズマが10A程度の放電電流で得られている。 非拡散的輸送に関連する研究は、既設のトカマク装置HYBTOK-IIや直線型ダイバータ模擬試験装置を用いて時系列データの統計的解析を駆使して行い、多くの成果が得られた。さらにこの考えを、日本原子力研究所の大型トカマク装置JT-60Uや核融合科学研究所における大型ヘリカル装置LHDに適用し,新しい結果を生み出した。 トロイダル・プラズマの高熱流化とパラメータ領域の拡大のためにフェライト・トランスを用いて200kHz前後の交流電流をトロイダル方向に誘起してプラズマを生成・加熱する試みを開始した。フェライト・トランスは多数のフェライト・ブロックを組み合わせて作成したので、その漏洩磁場を可能な限り低減することが必要である。ステンレス製の枠の中にフェルト布を介在しておき研磨した面どうしを向かい合わせることと押し付ける力により,漏れ磁束を40%程度以下に抑えることができた。 動作ガス圧力および駆動周波数の最適な動作領域を調査し、ガス圧力としては0.05Pa近辺が最適であることを明らかにした。一方、駆動周波数が低い場合にはインピーダンスが低下し、プラズマ密度が増加する傾向にあることが判明した。しかし本来の趣旨と測定の問題から周波数を100kHz以下に下げるのは好ましくない。真空容器一杯の大断面でのプラズマ生成では高周波電磁場に弱い表皮効果が現れた。5kW程度の入力でne=2.5x10^<17>m^<-3>,Te=5-10eVの大容量水素プラズマが得られた。さらに投入高周波電力密度を格段に増加するためリミターにより水平方向幅を3cmに限った場合にはne=0.8-1.0x10^<18>m^<-3>,Te=5-10eVのプラズマの生成に成功した。最終年度には高周波電力を30kWに増力し、プラズマ生成のモデリングも併せて、超高熱流トロイダルプラズマ試験装置を完成させると共に、非拡散的輸送研究の進展を図る。
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Research Products
(5 results)