2004 Fiscal Year Annual Research Report
大都市圏におけるオキシダントの光化学的制御戦略に関する研究
Project/Area Number |
14208061
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 豊 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20110752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶井 克純 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40211156)
小池 真 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00225343)
北 和之 茨城大学, 理学部, 助教授 (30221914)
竹川 暢之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (00324369)
廣川 淳 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (20262115)
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Keywords | 大都市圏 / オゾン / 一酸化炭素 / NOx / Noy / 硝酸 / エアロゾル / 3次元化学輸送モデル |
Research Abstract |
オゾンの光化学を支配する前駆気体(NO_x、HN03,PANなどの濃窒素酸化物、炭化水素類、CO)、OH, HO_2ラジカル類、化学反応に関与する太陽放射スペクトルの総合観測を04年の7-8月に東京の駒場の東大キャンパス及び埼玉県の騎西市の環境科学国際センターの2点で集中的に実施した。また同時に質量分析計などによるエアロゾルの粒径別の化学組成の測定も行われた。朝の時間帯に東京から輸送された空気塊が午後埼玉県に達することから、これら2点での観測は、空気塊中に起きる皮応を調べる上で理想的である。高気圧に覆われ、海陸風循環の発達した8月中旬に、高濃度オゾン域が13:00頃、東京北部に発生し、海風により埼玉県へと輸送されながらさらにオゾン濃度が高くなることが観測された。窒素酸化物が酸化されながらオゾンを生成するなど、鍵となる化学過程が初めて観測された。また高濃度オゾンの生成に伴い、有機エアロゾルも効率的に生成されることも初めて観測されるなど、エアロゾルの生成とオゾン化学との相互作用に関する画期的な知見が得られた。 輸送過程と光化学過程を組み込んだ3次元モデルの開発を行った。海陸風循環による大気の流れを地上観測データと比較し、流れ場の計算が高精度で行われることを確かめた。このモデルは極めて高精度で、関東域の高濃度オゾンを再現できた。また、計算されたオゾンの前駆気体も観測値を良く再現できた。このモデルを用いて、オゾン生成は正午付近の2-3時間の間に生成していることなど、詳細な化学過程を調べることができた。オゾン生成には、朝のラッシュ時に放出される窒素酸化物が重要な役割を果たすことが示された。
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Research Products
(7 results)