2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14208081
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三木 邦夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10116105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜田 昭子 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (70273430)
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Keywords | 光回復酵素 / Cryptochrome / 青色光受容体 / 結晶化 / X線結晶構造解析 / BLUFドメイン / FAD / 体内時計 |
Research Abstract |
本研究では、光回復酵素などのDNA修復酵素と密接な関係にあるタンパク質の結晶構造を決定し、その構造と機能の関係を解明する。 補欠因子にフラビンを利用する青色光受容体の一種Cryptochrome(CRY)は光回復酵素と高い相同性を持つもののDNA修復活性は持たず、動物の体内時計を制御する因子として働く酵素である。この酵素は光受容体の補因子としてFADと第二クロモフォアを持つ特徴がある。昨年までに得られたショウジョウバエ由来のCRY組換えタンパク質の結晶は再現性に問題があり、発現系の構築を含めて再検討を行い、新しい発現、精製条件でタンパク質を精製した。新たなターゲットタンパク質にも着手し、イネ由来CRY、Class II光回復酵素に分類されるPotorous tridactylis由来のClass II CPD(Cyclobutane Pyrimidine Dimer)光回復酵素、Sulfolobus tokodaii由来光回復酵素などについて、発現系の構築、精製、結晶化を行い、構造解析を進めた。 シアノバクテリア由来光回復酵素のアポタンパク質(集光補欠因子8-HDFが欠如)の結晶構造を決定して、触媒補欠因子FADの還元に対する構造変化の影響を調べた。 CRYと同様に補欠因子にフラビンを利用する青色光受容俸の一つで、最近、細菌などに広く存在することが明らかになったBLUFドメインを取り上げ、フラビン補欠因子の役割を比較することを目指して、好熱性シアノバクテリア由来BLUFタンパク質の結晶構造解析を行った。その結果、BLUFのFADはそのイソアロキサジン環がタンパク質外側の2本のヘリックスに挟まれて固定され、逆にアデニン環は分子表面に延びて自由度が高くなっていることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)