2002 Fiscal Year Annual Research Report
透明メダカを用いた内臓器官変異体の全生涯スクリーニング
Project/Area Number |
14209009
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
若松 佑子 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 教授 (20026800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾里 建二郎 名古屋大学, 名誉教授
清木 誠 科学技術振興事業団, 創造科学事業・近藤分化誘導プロジェクト, チームリーダー
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Keywords | 透明メダカ / ミュータジェネシス / 変異体 / 内臓器官 |
Research Abstract |
われわれが開発した透明メダカでは主要な内臓器官を胚から老齢期まで全生涯にわたって肉眼または低倍の実態顕微鏡で透視することができる。このように成体でも内臓が透視できる脊椎動物は他には類がない。このメダカを用いれば、成体の内臓に関わる突然変異をスクリーニングすることができる。本年度はミュータジェネシスについて準備的な研究を行った。 1.透明メダカの準備:透明メダカには種類によって透明度や実験動物としての強靭さに差がある。ENUには強力な毒性があるので、この点について検討を行った結果、透明さは若干劣るが、生存力の強いSTIIを材料にして用いることにした。ENU処理に用いるために艀化後約3ヶ月で性成熟してから間もない雄を準備した。 2.透明メダカの発育段階と生存曲線:ENUによって引き起こされるさまざまな異常を評価する基準として用いるために、透明メダカの発育段階と生存曲線についての記載を行った。 3.設備の整備:ミュータジェネシスには多数の水槽を必要とする。このために必要な自動飼育装置や水槽などを準備した。また、ENUは強い毒性を持つので、暴露用の実験室やドラフトなどの設備を整備した。 実験動物の準備やミュータジェネシスに関連する動物学的特性の検討、飼育や暴露用設備の整備が終了したので、次年度から本格的なスクリーニングを行う。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Iwamatsu, T.: "Normal growler of the "See through" medaka"Zool. Sci.. 20・5(印刷中). (2003)
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[Publications] Shimada, A.: "Induction and characterization of mutations at the a locus of the medaka, Oryzias latipes"Zool. Sci.. 19. 411-417 (2002)
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[Publications] Wakamatsu, Y.: "Establishment of new medaka (Oryzias latipes) stocks carrying genotypic sex markers"Environ. Sci.. 10・4(印刷中). (2003)
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[Publications] 若松 佑子: "透明メダカ:生涯バイオイメージングのための新しいモデル動物"細胞工学. 21・1. 76-77 (2002)