2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14209011
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山里 勝己 琉球大学, 法文学部, 教授 (80101450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲程 昌徳 琉球大学, 法文学部, 教授 (50044863)
高良 鉄美 琉球大学, 法文学部, 教授 (40175435)
我部 政明 琉球大学, 法文学部, 教授 (60175297)
小倉 暢之 琉球大学, 工学部, 助教授 (30117569)
等々力 英美 琉球大学, 医学部, 助教授 (60175479)
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Keywords | 沖縄文化 / アメリカ文化 / 異文化接触 / 比較文化 / 国際文化論 |
Research Abstract |
本年度は、11月7日と8日の両日、カリフォルニア州立デイビス校で日米シンポジウムを実施した。カリフォルニア州を中心に活動しているアメリカ人の沖縄研究者6人を含め、当研究チームから研究代表者および研究分担者7人の計14人が各自の研究成果を発表し、質疑応答を通して意見交換を行った。シンポジウムは一般の方にも公開し、有意義な意見交換ができた。 また、当研究チームのメンバーが中心となっている琉球大学アメリカ研究センターにおいて、平成16年3月にはThe Okinawan Journal of American Studiesという研究雑誌を刊行した。初巻においては当研究チームから山里勝己、我部政明、等々力英美、小倉暢之、石原昌英、宮平勝行の6人がそれぞれ論文を発表し、沖縄とアメリカの異文化接触に関わるそれぞれの研究テーマを更に深化させた。 研究会も昨年に引き続き2回開催した。まず、11月26日に平石貴樹氏(東京大学教授)を迎えて、「フォークナーと異文化接触」という内容で講演を行った。12月4日には上智大学外国語学部教授の松尾弌之氏を招聘し、「上智大学アメリカカナダ研究所における日系研究と戦後占領研究」という演題で講演会を催した。質疑応答を通して文学とアメリカ研究の視点からとらえた異文化接触の問題点と方法論について理解を深めることができた。 前年度に引き続き国内とアメリカ合衆国(ハーバード大学、ミシガン州立大学、ハワイ大学)において施政権返還前のアメリカと沖縄の異文化接触についてそれぞれの目的とテーマに沿った調査および資料収集を行った。併せて戦後沖縄で政策や教育に関わった米国人生存者を対象に聞き取り調査を行った。国内では入手できない貴重な新資料や当事者の生の声を収録できた。 これらの活動を通して得られた新たな知見を「現代アメリカ論」の講義で紹介した。関係者8人が輪番で講義を担当し、各自のテーマで講義したクラスは学生にも好評であった。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] Katsunori YAMAZATO: "The Birth of a University : The Background and Some Problems Concerning the Establishment of the University of the Ryukyus."The Okinawan Journal of American Studies. 1. 10-18 (2004)
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[Publications] Hidemi TODORIKI, Craig WILLCOX, Bradley WILLCOX: "The Effects of Post-War Dietary Change on Longevity and Health in Okinawa."The Okinawan Journal of American Studies. 1. 52-61 (2004)
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[Publications] 仲程昌徳: "「挿話」を読みかえる-「二世」小論-"アジア遊学. 56. 154-163 (2003)
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[Publications] 仲程昌徳: "歴史の決算-大城文学と琉球・沖縄の歴史-"大城立裕文学アルバム. 65-69 (2004)
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[Publications] 我部政明: "9・11後の日米関係-安全保障からの視点-"アメリカ帝国と多文化社会のあいだ(林康次編著)(開文社出版). 231-249 (2003)
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[Publications] 我部政明: "米軍基地と沖縄-1945年から今日まで-"日本外交のアイデンティティ(長谷川雄一編)(南窓社). 110-149 (2004)
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[Publications] 小倉暢之: "戦後の沖縄における沖縄住宅公社による米軍住宅建設プロセスと計画管理技術に関する研究"日本建築学会計画系論文集. 566. 105-111 (2003)
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[Publications] 小倉暢之: "戦後沖縄におけるコンクリートブロック品質保全法の成立過程"日本建築学会九州支部研究報告. 43. 593-596 (2004)
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[Publications] Masahide ISHIHARA: "USCAR's Language Policy and English Education in Okinawa : Featuring High Commissioner Caraway's Policies."The Okinawan Journal of American Studies. 1. 19-27 (2004)
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[Publications] Katsuyuki MIYAHIRA: "From a Community Church to a "Commuter Church" : Speech Codes and Ethnic Identity among Japanese Americans."The Okinawan Journal of American Studies. 1. 28-37 (2004)
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[Publications] Nobuyuki OGURA: "Rapid Spread of Modern Buildings and the Simplification of Planning Method in Postwar Okinawa."The Okinawan Journal of American Studies. 1. 46-51 (2004)
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[Publications] 喜納育江: "ネイティヴなるもの:魂の交わりを求めて"境域の文学(今福龍太編)(岩波書店). 201-236 (2003)